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FDAとレギュレーションの関係の理解

今回はFDAとレギュレーションの関係について書いてみたい。
米国では、政府が何を考え、何をしようとしているのかを、常に国民が知る権利を持っている。
そのため、FDAは「規則(regulation)」の立案等に際して、連邦広報(Federal Register:FR)という日本における「官報」に相当するものを用いて、広く国民に知らせなければならない義務がある。
FDAが規則を発効させるまでには、以下のような段階を踏まなければならない。
第一段階:「規則制定の事前通告」を行う
第二段階:「規則案の通告」とパブリックコメントの募集を行う
最終段階:「最終規則の公示」とパブリックコメントに対する回答、規則の発効日を通告

21 CFR Part 11を例にとってみると、1992年に第一段階である「規則制定の事前通告」がFRに掲載された。
その後、第二段階として1994年8月31日のFRに「21 CFR Part11電子記録電子署名」の規則案(Draft Rule)を発表した。同時に90日間、パブリックコメントの募集を行った。規則案をFRに公示しても、案に対する業界からの反対が多くて最終規則にまで至らないか、ボツになるか、規則がいつまでも実現しないことがよくある。
最終段階である「最終規則の公示」では、「21 CFR Part11電子記録電子署名」の最終規則(Final Rule)が1997年3月20日のFRに掲載された。この最終規則の発表時には、パブリックコメントをどう考え、規則案をどのように修正したかをpreambleと呼ばれる前文に記載しなければならない。Part 11の場合は、条文本体が3ページ弱なのに比べ、このpreambleが35ページにも及ぶ。
またこの最終段階では同時に規則の発効日を指定しなければならない。Part 11は、1997年8月20日がその発効日と指定された。
このように米国では、政府の規則立案にあたっては、透明性を求められる。日本においては、米国にはない「行政指導」というものがあり、政府機関は要事にすぐさま対応することができる。米国でこの行政指導のようなことを行ったらすぐさま訴訟になるという。

一方、FDAはFederal Food Drug and Cosmetic Act(FDC法)を根拠にその活動を行っている。米国では、司法・立法・行政の三権が完全に独立しており、行政府が法律案や改正案を提出することはできない。その権利は議会にあり、FDAが法律を改正しなければならないと考えた場合は、議員に委ねなければならないのである。またFDAがFDC法のもとに告発した事案は、裁判所がその審判を行うことになる。Part 11等の規則は、あくまでも法律ではないので刑事訴追はできない。
ちなみに連邦法は、州際取引の際に適用することができる。つまり州をまたがらない取引である場合には、連邦法は適用できず、州法が適用される。
CFRは、Code of Federal Regulations(連邦行政規則集)の略であり、米国には50ものCFRが存在する。その21分冊が「Food and Drug」であり、FDAが受け持っている。21 CFRにはPart(章)が1から1,499まで用意されており、それぞれカテゴリーによって区別されている。

CFR以外にも、FDAはGuidanceを発行することがある。GuidanceはCFRの下位に位置し、業界向けガイダンス(Guidance for Industry)とFDA職員向けガイダンス(Guidance for Staff)の2通りがある。Guidanceの内容はあくまでもFDAの推奨事項であり、代替方法の採用は構わないと記載されていることが多い。

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