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「GMP施行通知」改定のインパクト

「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令の取扱いについて」の概要に関する意見募集

厚生労働省(PMDA)は、2013年6月14日〜7月13日に「「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令の取扱いについて」に関する意見募集について」と題したパブリックコメントの募集を実施した。
これはPIC/S GMPとの国際整合性を明確にするための、今後のGMP省令の取扱いに関する通知に関する意見を募集するものである。
PIC/SのGMPガイドラインを活用する際の考え方については、平成24年2月1日付け厚生労働省医薬食品局監視指導・麻薬対策課事務連絡「PIC/SのGMPガイドラインを活用する際の考え方について」が出されていた。
しかしながら、やはりグローバル(欧米とのギャップ)な観点、品質保証の充実の観点で、欧米では当然のように実施されているようなことは、日本でも拘束性のあるGMP施行通知に入れ込んでいく必要があると判断された。
これにより、平成17年3月30日付け薬食監麻発第0330001号「薬事法及び採血及び供血あつせん業取締法の一部を改正する法律の施行に伴う医薬品、医療機器等の製造管理及び品質管理(GMP/QMS)に係る省令及び告示の制定及び改廃について」(GMP施行通知)と事例集が改正される。(9月頃発出予定)
本改定は、GMP省令の改定ではなく、GMP施行通知の改定ではあるが、全ての医薬品製造所に適用される。
本改定に当たっては、厚生労働省医薬食品局監視指導・麻薬対策課を中心に、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)品質管理部、学識者等による分科会及び製薬企業の立場から日本製薬団体連合会品質委員会にて検討を進めてきた。
具体的には、以下、6つテーマをPMDAから日薬連の品質常任委員会に提案し、議論を行ってきた。

  1. バリデーション基準の全面改定
  2. 年次レビュー(製品品質の照査)の実施
  3. 経時安定性
  4. 参考品
  5. 原材料メーカー(サプライヤー)の管理
  6. リスクマネージメントの概念の取り込み

施行通知と事例集は同時に改定される予定。
実際には、GMP施行通知に概論的な記載をし、事例集で細かく丁寧な解説が予定されている。(施行通知に盛り込むほどではないが、PIC/Sガイドラインと比較して注意するべき点)
事例集で対応しきれない部分については、リスクベースでの判断になる。
PIC/Sガイドライン記載の方法以外にもGMPの品質保証の原則を達成できる方法があることは認められている。
査察官はオープンであり、代替の方法、手順が品質リスク管理の原理を考慮してこれらの原則に適合しているか否かを判断できなければならない。

「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令の取扱いについて」(案)

GMP施行通知(案)では、

1. バリデーション基準の全面改定

2. 年次レビュー(製品品質の照査)の実施

3. 経時安定性

4. 参考品

5. 原材料メーカー(サプライヤー)の管理

6. リスクマネージメントの概念の取り込み

などが大きく改定されている。

GMP施行通知改定(案)の問題点

1.バリデーション基準にCSVの記述がない。

平成22年10月21日に「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」を発出(平成24年4月1日から施行)したにもかかわらず、バリデーション基準には記載がない。

2.バリデーション基準で、「回顧的バリデーション」が、削除された。

現行のPIC/S GMP ANNEX 15 「適格性評価とバリデーション」には記載がある。FDAの最新のプロセスバリデーションのプラクティスやEU GMPではすでに回顧的バリデーションというものは存在しない。

おそらく、近い将来にPIC/S GMPからも「回顧的バリデーション」が削除されることを見越しての措置であると思われる。

バリデーションは、あくまでも予測的に実施することが原則である。

3.具体的な製品品質の照査の際の電磁的記録の利用方法に関する記載がない

製造・品質管理業務において、製品品質の照査を定期的に実施(年次レビュ)することが求められている。

製品品質の照査の際に「電磁的記録が利用できるようにすること」という趣旨が述べられているが、施行通知の改定条文(案)には具体的な方法が見当たらない。

4.電磁的記録による「記録」の保存は、厚生労働省令 第44号では認められていない。

5.電磁的記録に関する記載があるが、ER/ES指針との関連について記載されていない。