20060823号

■eCompliance News ■□■□■□■□ 2006.08.23発 ■□■
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・CSV実践講座 第十六回 【テスト計画書の書き方】
・一言アドバイス 【保存とは】

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いします。
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■□====セミナーのお知らせ【東京開催】========================

【徹底解説】日本版ER/ES指針の理解と対応の実際

●講師:万有製薬株式会社 リサーチインフォメーションサービス
     RIS-臨床/薬事 マネージャー  新井 憲一 様
     株式会社イーコンプライアンス 村山 浩一

●日 時:2006年8月31日(木) 10:00〜17:00
●会 場:[東京・大井町] きゅりあん 5F 第4講習室
●聴講料 :1名につき52,500円 (消費税込、昼食・資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき5,250円割引します〕

わかっているようでよく理解できないのが、日本版ER/ES指針です。
本講座では、日本版ER/ES指針を良くわかるように解説し、製薬企業で
の対応の方法を具体的なガイドラインやSOPのサンプルを配布し解説し
ます。

1. 日本版ER/ES対応のポイント
    よくわかる日本版ER/ES指針解説
      電磁的記録とは
      電子署名とは
      真正性とは
      見読性とは
      保存性とは
    日本版ER/ES指針対応ガイドラインの実例紹介と解説
    日本版ER/ES指針対応SOPの実例紹介と解説
    日本版ER/ES指針対応における問題点と課題
2. 製薬企業における日本版ER/ES指針対応の実際
    EDCシステム導入の際の注意点
    臨床データ管理システム導入の際の注意点
    統計解析システム導入の際の注意点
3. システム信頼性保証の考え方
品質管理と品質保証とは
SOPの階層化と種類
システムに備え付けなければならない手順書

■お申し込みにあたっての注意点■
※ お申し込みは下記ホームページからどうぞ。
http://www.gijutu.co.jp/doc/s_608122.htm

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◆CSV実践講座 第十六回 【テスト計画書の書き方】
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10.テスト計画書
10.1 テスト計画書とは
テスト計画書では、製薬会社側での検証テスト作業を定義する。
テスト計画書の目的は、テストフェーズ中に実施する検証テストが、
要求されるテストレベルに関して、適切に考察したことを明らかにし、
システムの複雑性と重要度に対して適切であることを保証するための
ものである。
通常、検証作業は、IQ、OQ、PQの順序で進行する。ただしテスト機、
本番機等複数のサーバー環境が存在したり、1台のサーバーでテストを
行った後、データベースをイニシャライズする場合等、各種検証作業
の繰り返しを伴うことがある。
〜∞〜∞〜∞〜∞〜∞〜∞〜∞〜∞〜∞〜∞〜∞〜∞〜∞〜∞〜∞〜
10.2 テスト計画書の内容
1. 概要
成果物の目的と範囲を説明すること。
情報の不必要な繰り返しを避けて、プロジェクトや変更の経緯を定め
る。
テストの方針と検討するキー項目を記述すること。
例えば、規制要求、システムのライフサイクル、プロトタイプの作成、
プロジェクトサイズ、パッケージとサプライヤーの利用、タイムスケ
ールなどである。
2. 仮定と除外、制限
あらゆる仮定、除外、または制限を記述する。これらに変更がある場
合、全体または部分的にテストアプローチが無効になる可能性がある。
ソフトウェアのテストに先立って、特定のハードウェアとソフトウェ
アが、検証されていなければならない。
テスト環境 (ハードウェア、OS 、アプリケーションのバージョン) が
設計仕様書で設計された通りであり、バリデーション中変更がないこ
と。
もし、環境に変化が生じる場合は、変更管理にしたがって承認され、
記録しなければならない。
2.1 前提条件
(例)
・システムサーバが、テストスクリプトの実行中、利用可能であるこ
  と
・IQが正式に文書化され、テスト環境が保証されていること
・あらかじめ定義された、実際の利用環境に基づいたデータセットに
  よって実施されること
2.2 除外項目
(例)
・複数言語処理
・ローリスクレベルの機能
3. リスク
ビジネス、プロジェクト、または、重大な安全性に分類したリスクの
一覧表を記載し、優先順位付けを行うこと。
それらのリスクを軽減するために、使用するあらゆる具体的なテスト
実施作業を記述すること。
4. 必要な環境
テストの実施のために提供する必要のある環境を要約する。
5. テストレベル
システムに適切なテストフェーズで実施する様々なテストレベルを記
述し、特定した要求事項をどのようにテストするかを説明すること。
5.1 IQテスト
5.2 OQテスト(システムテスト)
5.3 PQテスト(受入れテスト)
6.テスト範囲と目的
7.依存関係
他のテスト等、あらゆる依存関係があれば記述する。
8. 責任
外部業者を含む、(部門、または役割に関する)責任を記述する。
8.1 テスト実施者
テスト実施者は、テストを実施する。テスト実施者は、テスト実施チ
ームから選出される。テスト実施者はテストスクリプトの著者と別の
者が担当すること。
8.2 レビュ担当者
レビュ担当者は、IQ、OQ 、PQ スクリプトおよび実施記録(ログ)を
レビュする。
8.3 承認者
承認者は、OQとPQスクリプトとその実行結果を承認する。バリデーシ
ョンマネージャが承認者となる。
8.4 プロジェクトマネージャ
プロジェクトマネージャは、全体的なテストのコーディネートに責任
を持つ。
8.5 品質保証担当者
システムのバリデーション結果を監査する。
9. テスト実施環境
地理的または組織的なあらゆる環境を考慮したテスト実施環境を記述
する。
10. テストデータセット
テストスクリプトから独立し、システムの不具合や障害を表面化しや
すく検討されたテスト用データを定義する。
通常、正常系データと異常系データで構成される。
11. 問題解決策
12. 使用する技術
ブラックボックステスト、ホワイトボックステストの別など。
(注:通常ユーザ企業側の検証作業ではブラックボックステストを採
用する)
13. 測定基準
テストプロセスで集めたあらゆる品質測定基準を記述する。
14. モニタリングと管理
テストプロセスをモニターし、管理するために使用する方法を記載す
る。例えば、毎週のチームミーティング、外部業者との定例会議、テ
ストマイルストーンなど。

★次回は、「テストスクリプト・ログの書き方」です。

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★一言アドバイス
【保存とは】
日本版ER/ES指針の理解で、間違いが多いのは、保存という言葉の定義
です。
電磁的記録による保存とは、紙媒体に替って、フロッピーディスクや
CD-R等の電磁的記録媒体によって資料等を保存することをさします。
ただし、多くの場合はハードディスク上に保存されることが多いと思
います。ソフトウェアの保存ボタンを押すことと混同してはいけませ
ん。つまり資料作成途上において、昼休みや退社時に自身のPC上に一
旦セーブすることを「保存」とは言いません。
紙媒体による「保存」を電子媒体に変更したからという理由で、保存
のタイミングが早くも遅くもなるものではありません。
紙媒体同様、承認された資料(場合によっては原資料)を、鍵のかか
るキャビネットに整理して置く状態を「資料の保存」と言います。
ただし電子媒体の場合、紙媒体とは異なった要件があります。特にハ
ードディスクに保存する場合の注意が必要です。ドキュメント管理シ
ステムなどのセキュリティが確保され、万が一の改ざんに備えて監査
証跡が自動的に記録されるデータベースに、ストア(チェックイン)
しなければならないでしょう。
もしネットワーク上のファイルサービスや自身のPCのハードディスク
上に置いておくと、紙に例えれば、机の上に書類を放置しておくこと
と同じといえます。
電磁的記録の利用に当たっては、紙媒体での品質および品質保証のレ
ベルを劣化させないような配慮が必要になります。

■□====編集後記==============================================
◆前回のメルマガ発行から1ヶ月も空いてしまいました。そのほとんど
の理由が、お盆休みとか親戚付き合いとか個人の都合ですが、ひとつ
だけ言い訳をすると、当社は今月が決算期なんです。日々顧問税理士
の指導を仰ぎ、よくわからない商法・税法と格闘しています。こんな
ときにコンサルタントの有り難味がわかります。ちょっとユーザにな
った気がしました。

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【 重要事項 】
★本メルマガに記載の原稿の著作権は(株)イーコンプライアンスにあ
  ります。
★本メルマガの全部または一部を引用する際には、事前にご連絡をお
  願いします。
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  ■□■□ ご意見・ご質問の寄稿をお待ちしています ■□■□
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★Part11はどうなるの?(いつ改訂されるんでしょうね。)

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当社が厳重に管理し、一切公開することはありません。

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●発行責任者 村山 浩一
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