教育訓練は是正処置ではない

CAPA(是正処置・予防処置)で大切なことは、根本的原因の究明である。

つまり、なぜこのような事態を引き起こすようになったのか、その“なぜ”を見極める必要がある。

根本的原因として、QMSにおけるシステム(仕組み)的な欠陥・弱点・不備・矛盾・曖昧さを追求する必要がある。

是正処置(再発防止)の核心は、システム(仕組み)的な欠陥・弱点・不備・矛盾・曖昧さに対して対処することである。

人の規律・注意力・自覚などの人為的要素を是正処置とすると、いずれ再発する。

・教育訓練が不足していた

・理解(認識)不足であった

・思い込みがあった

・~と思っていた

・~が出来ていなかった

などは、原因ではあるが、根本的原因ではない。

原因を担当者のミス、理解不足、誤解や教育訓練不足など、人的要因に求めるのは適切ではない。(それが原因だとして是正処置を講じたとしても、いずれ何らかの形で再発する可能性を秘めている)。

人間の本質は怠惰・怠慢である。規律や注意力に依存するシステムはいつまでも同じ品質を持続できず、どこかで誰かが同じような問題を再発させる。

つまり“教育訓練を徹底させた”などという是正処置はあり得ない。

もし、エラーを起こした要員に対して教育訓練を徹底したとしても、当該本人は二度と間違いを繰り返さないかも知れない。しかしながら、組織は常に変化し、新しい要因がその職に就けば、また再発する恐れがある。

是正処置は、個人的なものや製品単独なものに終わってしまってはならない。 FDAは10年以上前から、教育訓練を是正処置とすることを認めていない。

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