本書の使い方
本書は,タイトルの「コンメンタール医薬品開発QMS マニュアル」が示すように,
製薬会社の医薬品開発部門を想定して,ISO 9001:2015 が要求する品質マネジメントシステム(QMS)を確立し,実行し,維持し,かつ継続的に改善するためのQMS マニュアルの「サンプル」を示したものです。
「はしがき」でも述べたとおり,QMS マニュアルは,本来「自らの組織に本当に役に立つ仕組みを,自ら全員参加で考えて作る」ものです。したがって,このQMS マニュアルの「サンプル」をそのまま使おうなどとは決して考えないでください。形骸化した仕組み作りの第一歩になります。実は世界中(とりわけ日本で顕著ですが)の様々な業界で,共通して,よく見られる典型的な失敗の1 つです。
本書は,
ISO 9001:2015のメッセージを正しく理解するための手引き又は辞書としてご活用ください。もちろん,ISO の教育研修用の資料として使っていただいても結構です。
なお,医薬品開発以外の業界で開発業務をご担当されている読者の方々は,
「医薬品開発」を,それぞれ該当する「〇〇開発」と読み替えていただければ,少なからず共通点が見いだせるものと考えております。是非,ご参考にしていただければと存じます。
はしがき
本書の使い方
1. 適用範囲
1.1 適用部門
1.2 適用事業
1.3 適用事業所
2. 適用規格
3. 用語及び定義
4. 現状分析
4.1 組織の現状分析
4.2 組織のステークホルダーの特定及びそのニーズ
4.3 適用範囲の見直し
4.4 品質マネジメントシステム(QMS)
5. リーダーシップ
5.1 リーダーシップ及びコミットメント
5.1.1 一般
5.1.2 顧客重視
5.2 方針
5.2.1 品質方針の制定
5.2.2 品質方針の共有
5.3 役割,責任及び権限の割り当て
6. 計画
6.1 リスクベーストアプローチ
6.1.1 リスクアセスメント
6.1.2 リスクコントロール
6.2 品質目標及びアクションプラン
6.2.1 品質目標
6.2.2 アクションプラン
6.3 変更の計画
7. 支援
7.1 リソース
7.1.1 一般
7.1.2 人的リソース
7.1.3 物的リソース
7.1.4 プロセスの運用のための環境
7.1.5 監視及び測定のためのリソース
7.1.6 組織の知識
7.2 力量
7.3 認識
7.4 コミュニケーション
7.5 文書化した情報
7.5.1 一般
7.5.2 作成及び更新
7.5.3 文書化した情報のコントロール
7.5.3.1 一般
7.5.3.2 適切なコントロール
8. 運用
8.1 運用の計画及びコントロール
8.2 製品及びサービスに関する要求事項
8.2.1 顧客とのコミュニケーション
8.2.2 製品及びサービスに関する要求事項の明確化
8.2.3 製品及びサービスに関する要求事項のレビュー
8.2.3.1 一般
8.2.3.2 文書化した情報
8.2.4 製品及びサービスに関する要求事項の変更
8.3 製品及びサービスの設計開発
8.3.1 一般
8.3.2 設計開発の計画
8.3.3 設計開発へのインプット
8.3.4 設計開発のコントロール
8.3.5 設計開発からのアウトプット
8.3.6 設計開発の変更
8.4 ベンダーから提供されるプロセス,製品及びサービスのコントロール
8.4.1 一般
8.4.2 コントロールの方法
8.4.3 ベンダーに提供する情報
8.5 製造及びサービス提供
8.5.1 製造及びサービス提供のコントロール
8.5.2 識別及びトレーサビリティ
8.5.3 顧客又はベンダーの所有物
8.5.4 保存
8.5.5 引渡し後の活動
8.5.6 変更のコントロール
8.6 製品及びサービスのリリース
8.7 不適合なアウトプットのコントロール
8.7.1 一般
8.7.2 文書化した情報
9. パフォーマンス評価
9.1 監視,測定,分析及び評価
9.1.1 一般
9.1.2 顧客満足
9.1.3 分析及び評価
9.2 内部監査
9.2.1 一般
9.2.2 監査プログラム
9.3 マネジメントレビュー
9.3.1 一般
9.3.2 マネジメントレビューへのインプット
9.3.3 マネジメントレビューからのアウトプット
10. 改善
10.1 一般
10.2 不適合及び是正処置
10.2.1 一般
10.2.2 文書化した情報
10.3 継続的改善