適合性評価とは 潟Cーコンプライアンス


適合性評価とは

プロセスバリデーションにおいては、まず構造設備等の適格性評価を実施しなければならない。
適格性評価は英語でQualificationと呼ぶ。
DQ、IQ、OQ、PQで構成される。
CSV(Computerized System Validation)においてもプロセスバリデーションの用語を用いてIQ、OQなどを実施している。
では、いったい適格性評価とはどういったものであろうか。

医薬品や医療機器などのヘルスケア産業においては、要求仕様に装置などの仕様を合致させる必要がある。
分かり易い例で紹介しよう。

プラスのネジを絞めるのにプラスドライバーがないとしよう。
実はマイナスドライバーでも絞めることは出来る。
しかしながら、プラスネジにマイナスドライバーは「適格」ではない。
何度も絞めているとネジ穴を潰してしまい、またドライバー自体が破損してしまうだろう。

別の例として、手術を行う際にメスではなく、ナイフを使用したらどうなるだろうか。
いうまでもなく事故が起きるだろう。
このように使用目的(Intended Use)と装置などの仕様が合致していなければ、医薬品製造などにおいて事故が発生するのである。
そのためにプロセスバリデーションに先立ってハードの「適格性を評価」しなければならないのである。

つまり構造設備等のハードに対するバリデーションのことを「適格性評価」と呼ぶ。

ちなみに、IQ、OQ、PQなどの適格性評価は基本的にはハードに対して使用する用語である。
ハードはハードウェアで構成されており、自動化システムの場合はソフトウェアで動作する。
ITアプリケーションのようなハードウェアを伴わないソフトウェアにおいてもIQ、OQ、PQと呼んでいるケースが見受けられるが、間違いである。
通常ソフトウェアに対しては「テスト」を実施するのである。

昨今では、構造設備は出来合いの製品(カタログ品)を購入することがほとんどになった。
そのため、以前のように個別に設計・製造していた時代に比べて、適格性評価もその重要性が下がってきた。
最近では、DQやPQは省略でき、またIQとOQはIOQとして同時実施が可能となった。
またIOQはユーザ企業ではなく、サプライヤに実施を委託しても構わない。

ただし最終責任はユーザ企業が負わなければならない。

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