医薬品等の承認又は許可に係る申請に関する電磁的記録・電子署名利用のための指針(案)


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医薬品等の承認又は許可に係る申請に関する電磁的記録・電子署名利用のための指針を研究するページです。

*万が一文中に解釈の間違い等がありましても、当社では責任をとりかねます。
 本文書の改訂は予告なく行われることがあります。

「医薬品等の承認又は許可に係る申請に関する電磁的記録電子署名利用のための指針(案)」に関する意見・情報の募集について

平成15年6月4日
厚生労働省医薬局審査管理課

平成14年9月に米国ワシントンにて開催された日米EU医薬品規制調和国際会議(ICH)運営委員会において、電子化コモン・テクニカル・ドキュメント(eCTD)がステップ4の3極合意に達したことをふまえ、今般、医薬品等の承認又は許可に係る申請に関する記録等において電磁的記録及び電子署名を利用するための指針(案)(別添)を作成いたしました。つきましては、本案に関してご意見のある方は、下記により提出して下さい。
 なお、提出していただいたご意見に対する個別の回答はいたしかねますので、その旨ご了承願います。

1.募集期限

平成15年9月4日(木)(必着)

2.提出方法

ご意見等は理由を付して、以下に掲げるいずれかの方法で提出して下さい。
なお、提出していただくご意見等には必ず「電磁的記録指針(案)について」と明記して提出してください。

  • 電子メールの場合
     電子メールアドレス:ectdshishin@mhlw.go.jp
     厚生労働省医薬局審査管理課あて
     (ファイル形式はテキスト形式でお願いします。)
  • ファクシミリの場合
     ファクシミリ番号:03-3597-9535
     厚生労働省医薬局審査管理課あて
  • 郵送の場合
     〒100-8916 東京都千代田区霞が関1-2-2
     厚生労働省医薬局審査管理課あて
3.ご意見等の提出上の注意

ご意見等は日本語に限ります。また、個人の場合は住所・氏名・年齢・職業を、法人の方は法人名・所在地を記載してください。これらは、公表させていただくことがありますので、あらかじめご了承願います。


[ 別添 ]        医薬品等の承認又は許可に係る申請に関する電磁的記録電子署名利用のための指針(案)

1.目的

本指針は、医薬品等の承認又は許可に係る申請に関する記録等について電磁的記録及び電子署名を利用する際に、それらの信頼性を確保するために必要な要件を示すものである。

2.用語の定義

本指針で用いる用語の定義は次のとおりとする。

  1. 電磁的記録
    コンピュータ・システムで作成、変更、維持、保管、取出または配信される電子化されたデータ(文字、数値、及び画像等)を含む情報の集まり。
  2. 電磁的記録媒体
    磁気ディスク、光ディスク、磁気テープ等の、電磁的記録を保管するためのもの。
  3. 電子署名
    電磁的記録に対し、手書き署名と同等の法的拘束力があるものとして行われる署名で、個人が作成、採用、確認、承認する一連の記号を電子化して構成したデータ。
  4. デジタル署名
    署名者認証の暗号化技術等に基づく電子署名
  5. クローズド・システム
    システム内の電磁的記録に責任を持つ者によって、システムへのアクセスが管理されているシステム。
  6. オープン・システム
    システム内の電磁的記録に責任を持つ者によって、システムへのアクセスが管理されていないシステム。
  7. 監査証跡
    正確なタイム・スタンプが付けられた一連の操作記録。
3.適用範囲

 本指針は、医薬品等の承認又は許可に係る以下に示す電磁的記録及びそれに対して行われる署名に適用される。

  1. 申請等に提出が求められているもの
  2. 保管が求められているもの
4.電磁的記録利用のための要件
4.1.電磁的記録の管理

次に掲げる事項が、電磁的記録利用システムとそのシステムの運用方法により、確立されていることが必要である。この場合、電磁的記録利用システムはコンピュータ・システム・バリデーションによりシステムの信頼性が確保されている事を前提とする。

4.1.1.電磁的記録の真正性
電磁的記録が完全で、正確で、信頼できるとともに、作成、変更、削除の責任の所在が明確であること。
真正性を確保するためには、以下の要件を満たすことが必要である。

  1. システムのセキュリティを保持するための規則、手順が文書化されており、適切に実施されていること。
  2. 保存情報の作成者が明確に識別できること。また、一旦保存された情報を変更する場合は、変更前の情報も保存されるとともに、変更者が明確に識別できること。このためには、監査証跡が自動的に記録され、記録された監査証跡は予め定められた手順で確認できることが望ましい。
  3. 電磁的記録のバックアップ手順が文書化されており、適切に実施されていること。

4.1.2.電磁的記録の見読性
電磁的記録の内容を人が読める形式で出力(ディスプレイ装置への表示、紙への印刷、電磁的記録媒体へのコピー等)が行えること。

4.1.3.電磁的記録の保存性
保存期間内において、真正性及び見読性が確保された状態で電磁的記録が保存できること。
保存性を確保するためには、以下の要件を満たすことが必要である。

  1. 電磁的記録媒体の管理等、保存性を確保するための手順が文書化されており、適切に実施されていること。
  2. 保存された電磁的記録を他の電磁的記録媒体や方式に移行する場合には、変換された電磁的記録についても真正性、見読性及び保存性が確保されていること。
4.2.クローズド・システムの利用

電磁的記録を作成、変更、維持、保管、取出または配信をするためにクローズド・システムを利用する者は、電磁的記録の真正性、見読性及び保存性を確保するために、4.1に記載された要件を満たしていること。また、電子署名を使用する場合には、5.に記載された要件を満たしていること。

4.3.オープン・システムの利用

電磁的記録を作成、変更、維持、保管、取出または配信をするためにオープン・システムを利用する者は、4.1.に記載された要件に加え、電磁的記録が作成されてから受け取るまでのあいだの真正性、機密性を確保するために必要な追加手段を適切に実施すること。追加手段には、電磁的記録の暗号化やデジタル署名の技術の採用などが含まれる。さらに、電子署名を使用する場合には、5.に記載された要件を満たしていること。

5.電子署名利用のための要件

電子署名を利用する場合は、電子署名の信頼性を確保するために、以下の要件を満たすことが必要である。

  1. 電子署名及び認証業務に関する法律(平成12年5月31日法律第102号)に基づき、電子署名の管理・運用に係る手順が文書化されており、適切に実施されていること。
  2. 電子署名は、各個人を特定できる唯一なものとし、他の誰にも再使用、再割当しないこと。
  3. 電磁的記録電子署名を使用する場合は、署名された電磁的記録には以下の全項目を明示する情報が含まれていること。
    • 署名者の氏名
    • 署名が行われた日時
    • 署名の意味(作成、照査、承認等)
  4. 電磁的記録に付された電子署名は、不正使用を防止するため、通常の方法では削除・コピー等ができないように、対応する各々の電磁的記録と紐付けられていること。
6.申請者がとるべき措置

医薬品等の承認又は許可に係る申請に関する記録等について電磁的記録及び電子署名を利用しようとする者は、電磁的記録及び電子署名の利用のために必要な責任者、管理者、組織、設備及び教育訓練に関する事項を規定しておくこと。

用語集





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