PQスクリプトの実施により、PQログを作成すること。
PQスクリプトは複数回繰り返される場合があり、よって、一つのPQスクリプトから複数のPQログが作成されることもある。
PQログの目的は、PQテストを実施したという文書化した証拠を提示することである。
PQログは承認されたPQスクリプトのコピーを使用し、実施結果を記録し、注釈をつけ、 すべてのテスト結果を添付または参照し、PQスクリプトを正確に実施したことの証拠書類を揃えること。
PQログはその後PQ報告書にて要約すること。
PQ実施に関して大切なことは、OQはシステムをテストすることであるのに対し、 PQはシステムを利用した業務をテストすることである。
従って、PQは決してシステムのバグの発見を目的とするものではない。
もしPQ実施中にバグを発見した場合には、即座にPQを中止し、OQを再実施すること。このことを理解しないと、OQとPQに違いがなくなってしまう。
PQでは、OQによりバグが取り除かれたシステムを利用して、業務が実際に滞りなく遂行できるかどうかをテストすることに意義がある。
筆者がよく経験するのは、PQログをレビュしていると「問題なし」と記載している場合が多々ある。 これは当たり前であり、OQを適切に実施しておれば問題はないはずである。PQをユーザが実施する意義は、 システムを業務で実際に使用した際に、何らかの落とし穴がないかどうかを検証できることにある 。IT部門の担当者では実際の業務を想定しその落とし穴を見つけることは一般的に難しい。
PQ報告書の目的は、実行されたPQ実施を要約し、PQ計画書からの逸脱を記述することである。
PQ報告書では、実稼動後のコンピュータ化された業務プロセスのリスク(業務上の落とし穴)を特定し、リスク軽減のための施策を検討すること。