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[書籍]バイオ医薬品の製剤安定化/高品質化のための不純物の規格設定と評価・管理手法



バイオ医薬品の製剤安定化/高品質化のための
不純物の規格設定と評価・管理手法

【タンパク質凝集抑制・セルバンク(MCB/WCB)・CHO細胞・
HCP・シーケンスバリアント・E&L】
~安定した製剤開発のための凝集体抑制法と各不純物の限度値設定~

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本書のポイント

<目的物質由来不純物/製造工程由来不純物管理の事例考察>
◎目的物質由来不純物/製造工程由来不純物の規格試験
◎不純物による免疫誘導とその対応策
◎修飾タンパク質の不純物管理


<セルバンク(MCB/WCB)の品質評価・再評価と管理/保管>
◎セルバンク(MCB/WCB)製造に必要な評価項目とウイルス安全性試験
◎CHO細胞の不均一性・不安定性と生産培養との関連性は

<効果的なタンパク質凝集抑制> ◎タンパク質凝集メカニズムと評価法(ナノ、サブミクロン、ミクロン粒子)
◎安定した製剤開発のためのタンパク質凝集抑制


<混入汚染物質とウイルス安全性管理の実際>
◎外来ウイルス混入の事例
◎原材料の適格性判断
◎ウイルスクリアランス工程導入と評価/ウイルス除去技術の事例
◎ウイルス検出試験の事例


<宿主由来タンパク質(HCP)の評価と測定法:国際動向>
◎HCP評価の重要性とリスク事例
◎特許HCP‐ELISAと限度値設定
◎HCP試験の指針と国際動向


<ケーススタディをふまえたシーケンスバリアントの実際>
◎シーケンスバリアントの擬陽性減少手法
◎シーケンスバリアントの管理限界値設定


<シングルユース技術利用の際の不純物と照会事項対応>
◎E&Lの管理手法
◎不溶性微粒子と不溶性異物の低減策


<安定性試験および試験法/製法変更とその評価>
◎ICHガイドラインをふまえたバイオ医薬品の安定性試験
◎バイオ医薬品の強制分解試験
◎承認審査をふまえたバイオ医薬品の製造/試験法開発と変更管理
◎変更管理におけるリスク評価


<承認審査:バイオ医薬品の不純物と照会事項対応>
◎バイオ医薬品不純物に関わる照会事項
◎当局とのコミュニケーション
◎CTD-Q作成における留意点:不純物管理項目
◎バイオ医薬品開発において重要なQbDの原則

<ポイント詳細>

 ◆事例考察からみる目的物質由来不純物/製造工程由来不純物管理の適切な規格設定とは  

◎目的物質由来不純物/製造工程由来不純物の規格試験について事例を用いて解説
◎不純物による免疫誘導とその留意点を事例を用いて解説
◎修飾タンパク質の不純物管理の実際

・凝集体をはじめとする不純物の適切な規格設定、規格試験とは。
 実際の製品を例に挙げ、試験方法について解説する。

  ◆重要な出発物質であるセルバンク(MCB/WCB)をどのように製造、管理していくのか 

◎セルバンク(MCB/WCB)の品質評価、再評価のポイントを解説
◎CHO細胞の不均一性・不安定性と培養の際の留意点

セルバンク製造の際に必要な評価項目、実施すべきウイルス安全性試験について、ICHガイドラインをふまえて解説する。
 また、セルバンク保管の際のポイントにも言及。

宿主由来タンパク質(HCP)や凝集体をはじめとするバイオ医薬品における不純物は、
 宿主細胞の性質(不均一性)や生産培養の方法とどのような関連性があるのだろうか。分析事例等を用いながら言及する。


  ◆製剤安定化のために必須であるタンパク質凝集抑制の基本と対応方法 
 
 ◎タンパク質の凝集メカニズムと凝集の原因
 ◎タンパク質凝集の抑制手法を安定性の観点から解説
 ◎タンパク質凝集の安定性評価と長期安定性の予測
 ◎推奨されるタンパク質凝集抑制のリスク評価
・ナノ粒子、サブミクロン粒子、ミクロン粒子、それぞれのサイズの凝集体の評価方法について解説したのち、
 安定した製剤開発のための凝集体発生抑制方法について言及する。

 ◆混入汚染物質とウイルス安全性を適切に管理していくためには 
 
 ◎外来ウイルス混入の事例をふまえたリスク評価と原材料の適格性判断手法
 ◎リスク評価をふまえたウイルスクリアランス工程導入と評価の実際
 ◎ウイルス検出試験の事例考察
・外来ウイルス混入の事例考察のほか、ウイルス混入防止の管理戦略についてICHQ5Aが求める要点をふまえて解説。
 また、ウイルス安全性評価の国際動向やウイルス検出技術についても言及する。

 
 ◆宿主由来タンパク質(HCP)の評価と測定法:国際動向をふまえて 
 
 ◎HCP評価の重要性を具体的なリスク事例を用いて解説
 ◎HCP-ELISA実施における留意点、限度値設定の具体例を用いて解説
 ◎HCP試験の指針と最新の国際動向

・HCP‐ELISAを用いての測定方法から運用時の留意点まで網羅して解説。
・HCP‐ELISAの課題とそれを補完するLC/MCを用いた解析技術とはどんなものか。
 実装/評価の際の留意点に言及しつつ解説する。

 ◆ケーススタディをふまえたシーケンスバリアントの実際 

 ◎現場で使用されている市販ソフトウェアを用いたシーケンスバリアントの擬陽性削減手法
 ◎具体的数値を用いたシーケンスバリアントの管理限界値設定

・どうすればシーケンスバリアントの擬陽性を削減できるのか。市販ソフトウェアを組み合わせた管理戦略を解説。
 ・シーケンスバリアントの管理限界値の設定について、ケーススタディをふまえて解説。
 ◆シングルユース技術を利用する際の不純物管理方法とは 
 
 ◎E&Lの管理手法と留意点
 ◎不溶性微粒子と不溶性異物の管理手法と留意点

・シングルユース製品で検出された品質異常品のうち、少なくない割合を占める不溶性微粒子および不溶性異物の混入。
 実際に検出された不溶性異物とその低減策について言及しながら、混入リスク低減することの重要性を解説。

 ◆バイオ医薬品の安定性試験開発と効率的な変更管理の方法とは 

◎ICHガイドラインをふまえた安定性試験の実際
◎抗体医薬品の強制分解試験の基本
◎承認審査をふまえて製造法/試験法の変更管理手法とリスク評価を解説

・ICHガイドラインをふまえて、求められている安定性試験の計画から報告までを網羅的に解説。
・製造方法および試験方法の変更管理について開発手別の具体例を用いて解説。

 ◆バイオ医薬品の不純物:実際の照会事項にはどのように対応すればいいのか 

◎バイオ医薬品不純物に関わる照会事項とその対応手法
◎承認審査をふまえたCTD-Q作成における留意点:不純物管理項目を中心に

・バイオ医薬品の製品の実際の不純物に関わる照会事項をもとに、対応策、CTD作成の際にあらかじめ留意すべき点を解説。
また、欧米市場を目指したグローバルな開発をふまえてのCTD作成についても解説。

 

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著者

本田二葉  (独)医薬品医療機器総合機構
荒戸照代  北海道大学病院
新見伸吾  日本化薬(株)
岡村元義  (株)ファーマトリエ
尾山和信  慶応義塾大学
平澤竜太郎 第一三共(株)
福原彩乃  (株)ユー・メディコ
緒方法親  (株)日本バイオデータ
松田朋子  (株)日本バイオデータ
鬼塚正義  徳島大学
日向昌司  国立医薬品食品衛生研究所
西澤翔   中外製薬(株)
石井敏弘  バイオCMC(株)
伊達叡美  バイオCMC(株)
入澤朗   多摩大学


趣旨

本書の章立て
第1章 バイオ医薬品の承認審査の最新動向と考え方:バイオCMCの観点から
第2章 バイオ医薬品の不純物
    ~目的物質由来不純物及び製造工程由来不純物管理の考え方~
第3章 バイオ医薬品の安定性試験
第4章 セルバンク(MCB/WCB)の製造に用いる原材料・培地の管理及びセルバンク保管のポイント
第5章 バイオ医薬品の混入汚染物質・ウイルス安全性の管理手法
第6章 バイオ医薬品における製剤安定化のためのタンパク質凝集抑制手法
第7章 CHO細胞と組み換え抗体の不均一性~細胞開発と培養プロセスについて~
第8章 宿主由来タンパク質(HCP)の測定法とその留意点
第9章 シーケンスバリアントの擬陽性減少と管理戦略~ケーススタディを踏まえて~
第10章 バイオ医薬品におけるシングルユース技術の利用と評価の実際
    ~E&Lと不溶性微粒子・不溶性異物の評価、管理をふまえて~
第11章 バイオ医薬品における試験法・製法変更とその評価
第12章 バイオ医薬品の不純物管理をふまえたCTD-Q作成における留意点



 各章の内容紹介 <本文抜粋>

 
「第1章 バイオ医薬品の承認審査の最新動向と考え方:バイオCMCの観点から

((独)医薬品医療機器総合機構  本田 二葉 / 著)

……2014年に発出された「ICH Q11:原薬の開発と製造(化学薬品及びバイオテクノロジー応用医薬品/生物起源由来医薬品)ガイドライン」では、原薬の製造工程におけるプロセス・バリデーション/プロセス評価の原則が示され、ICH Q8~Q10で示された原則と概念を踏まえて原薬の開発段階での品質の管理戦略が扱われている。
(中略)最近のバイオ医薬品の開発では、開発当初からQbDを利用して製造工程の開発、管理手法の構築を行うものが多くなってきており、ここ数年間で承認されたバイオ医薬品のうち、製造工程の開発にQbDの手法が用いられたとしてPMDAの審査報告書で言及されているバイオ医薬品は、2017年度12/19件、2018年度8/16件、2019年度10/16件、2020年度15/22件。2021年度14/23件と、1/2から2/3程度に上る。……(本文へ続く)

「第2章 バイオ医薬品の不純物~目的物質由来不純物及び製造工程由来不純物管理の考え方~ 」

(北海道大学病院 荒戸 照代/ 著)
【元 (独)医薬品医療機器総合機構】

バイオ医薬品(遺伝子組換えタンパク質医薬品)に含まれる不純物は,目的物質由来不純物と製造工程由来不純物に分けられる。(中略)本項では,モノクローナル抗体を事例に,承認審査の過程で医薬品医療機器総機構(PMDA)が作成した審査報告書を参照して,目的物質由来不純物と製造工程由来不純物の管理の考え方について解説する。……(本文へ続く)

「第3章 バイオ医薬品の安定性試験」

(日本化薬(株)  新見 伸吾 / 著)
【元 国立医薬品食品衛生研究所】

バイオ医薬品は製造から製剤化及び保存,さらには輸送,臨床における使用時までの間,様々な化学的及び物理的な経路により分解されて品質が低下し,有効性及び安全性に問題が生じる可能性がある。このような観点から,主にバイオ医薬品のライフサイクルにおける安定性の評価として安定性試験の役割は重要である。本稿においては,バイオ医薬品の安定性試験について,筆者が執筆した総説4)を必要に応じて転載すると共に加筆して概説する。医薬品の安定性試験については,関連する様々な文書が規制当局により公表されており,その内容が解説されている総説等もある。……(本文へ続く)
 
  「第4章 セルバンク(MCB/WCB)の製造に用いる原材料・培地の管理及びセルバンク保管のポイント 」

((株)ファーマトリエ  岡村 元義 / 著)

これまで日本国内でバイオ後続品を含めると約210品目のバイオ医薬品が製造販売されているが,そのうち半数はCHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞に代表される動物細胞を宿主細胞としており,残りの半数は大腸菌や酵母等の微生物細胞である。(中略)いずれの生産宿主の場合もセルバンクが製造の出発点である。(中略)セルバンクはバイオ医薬品製造の品質に大きく関与する重要な出発物質であるため,その製造と保管は十分管理されなければならない。……(本文へ続く)
 
   「第5章 バイオ医薬品の混入汚染物質・ウイルス安全性の管理手法」
                              (慶応義塾大学 尾山 和信/ 著)
(第一三共(株) 平澤 竜太郎/ 著)
……ウイルスの種類は多種多様であり,その検出方法や不活化・除去に有効な手段もウイルス種ごとに異なるため,使用する原材料や製造方法によりケースバイケースでのリスク管理が求められる。培養工程中で顕在化しないようなケースもあるため,「どのようなウイルスも混入しうる可能性がある」という心構えを持ち対応することが重要であろう。本章では,最近の規制動向や技術的な話題を織り交ぜながら,バイオ医薬品製造におけるウイルス安全性確保に関する基本的な考え方を概説する。……(本文へ続く) 
 

「第6章  バイオ医薬品における製剤安定化のためのタンパク質凝集抑制方法

((株)ユー・メディコ 福原 彩乃 /著)

……目的物質由来不純物に含まれる凝集体は,活性を低下させるだけでなく,免疫原性に関与している可能性があることから,凝集体の適切な管理,さらには抑制が求められる。(中略)バイオ医薬品の凝集を引き起こす原因は様々である。化学ストレスでは,pH 変化による変性や,酸素や光による酸化金属との相互作用による変性凝集等が挙げられる。また,バイオ医薬品は,温度変化によるストレスにも敏感である。振動,衝撃,圧力,攪拌,剪断力等のメカニカルストレスによっても凝集が引き起こされる。さらに,気液界面や固液界面等,界面との接触によるストレスで凝集することもある。これらストレスのいくつかの例を紹介する。……(本文へ続く)

「第7章 CHO細胞と組み換え抗体の不均一性~細胞開発と培養プロセスについて~

((株)日本バイオデータ  緒方 法親 松田 朋子/著)
 (徳島大学 鬼塚 正義/著)

……抗体等の高分子量タンパク質の生産・製造では動物細胞,特にチャイニーズハムスター卵巣(Chinese hamsterovary:CHO)細胞が用いられており,日本国内で承認されている抗体医薬品(抗体薬物複合体
Fc 融合タンパク質を含む)では,8割近くがCHO 細胞を宿主とした製造となっている。不純物は,目的物質である組換えタンパク質・抗体を生産する宿主細胞の性質(不均一性)や生産培養の方法と,どのような関連性があるのだろうか。CHO 細胞や組換え抗体の不均一性・不純物に関して紹介したい。……(本文へ続く)

「第8章 宿主由来タンパク質(HCP)の測定法とその留意点

(国立医薬品食品衛生研究所  日向 昌司/著)

宿主細胞由来タンパク質(HCP)は,バイオ医薬品の製造工程由来不純物のひとつである。バイオ医薬品の製法開発や製造管理において,HCP が恒常的に除去できていることの検証,工程内試験の設定,あるいは原薬の純度試験を設定することにより,適切に残留HCP 量を管理しなければならない1)。本章では,HCP の評価の必要性代表的なHCP 測定法と実施上の留意点,管理の考え方などについて概説する。……(本文へ続く)

「第9章 シーケンスバリアントの擬陽性減少と管理戦略~ケーススタディを踏まえて~​」

(日本化薬(株) 新見 伸吾/著)
【元 国立医薬品食品衛生研究所】

バイオ医薬品においてシーケンスバリアントとは,DNAの塩基配列から予想されるアミノ酸配列における予期しないアミノ酸の置換として定義され,遺伝子レベルあるいは翻訳レベルの変化が原因として起こる。(中略)バイオ医薬品の生産に適した細胞株の開発においても,薬剤による発現の増幅を含めた複数の選択工程でストレスが増加し,アミノ酸誤取り込みの頻度が増加する可能性がある。本稿では筆者がバイオ医薬品のシーケンスバリントについて執筆した総説を基にして必要に応じて転載し,ケーススタディを踏まえたバイオ医薬品のシーケンスバリアントの擬陽性減少と管理戦略について概説する。……(本文へ続く)

「第10章 バイオ医薬品におけるシングルユース技術の利用と評価の実際​
~E&Lと不溶性微粒子・不溶性異物の評価、管理をふまえて~」

(中外製薬(株) 西澤 翔/著)

……シングルユース技術の利用にあたり,品質上の 観点から シングルユース製品由来の不純物管理は重要である。 シングルユース 技術 の導入にあたっては, 典型的には ICH Q9 等の 品質リスクマネジメントに よる科学的知見に基づくリスク 評価 により管理されるべき 不純物を特定しリスク の程度に応じて必要な対策を講ずる 。本項では, バイオ医薬品の製造プロセスに用いられる ダイレクトマテリアルとしての シングルユース製品に特長的な評価項目として、溶出物(Extractables)および浸出物(Leachables)不溶性微粒子および不溶性異物の管理について紹介する 。 ……(本文へ続く)

「第11章 バイオ医薬品における試験法・製法変更とその評価

(バイオCMC(株) 石井 敏弘 伊達 叡美/著)

本章では主にバイオ医薬品の承認後変更管理に関して考察するが,変更の内容及びそれに関連する品質評価は早期段階に検証した内容と密接的に関連しているため,早期段階の開発と合わせて言及する。また,医薬品の製品品質を保証するために必要な要素は承認申請書に含まれていることから,変更管理における承認申請書に関連する部分を主要に説明する。その上でバイオ医薬品の製造方法及び規格試験方法を変更する際の評価を検討する。……(本文へ続く)

「第12章 バイオ医薬品の不純物管理をふまえたCTD-Q作成における留意点

(多摩大学 入澤 朗/著)
【元 中外製薬(株)】

……医薬品の開発にあたっては,含まれる不純物への対応のタイミングや試験方法が不適切であると,ときに臨床試験非臨床安全性試験等にも直接的に影響する。場合によっては,非臨床安全性試験等,評価のやり直しや追加が避けられないこともある。いうまでもなく,そのような開発の後戻りは,ターゲット分子が限られ競合の多いバイオ医薬品の開発においては可能な限り避ける必要がある。(中略)承認申請時に提出する薬事文書であるCTD(Common Technical Documents)の構成内容のうち不純物に関連し得る箇所を前もって把握,理解することは,有用な考慮点の一つと考える。また,治験申請時点から,より進んだアプローチを用いることを想定するとともに,提携候補企業や日米欧規制当局と効果的に折衝する必要性を考慮し,より早い段階で品質に関するCTD-Q を作成する重要性が増している。本章では品質に関するCTD-Q に主眼をおき,バイオ医薬品の不純物の管理を含めたCTD-Q 作成の留意点とポイントについて記載する。……(本文へ続く)

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第1章 バイオ医薬品の承認審査の最新動向と考え方:バイオCMCの観点から
1.バイオ医薬品の最近の承認状況
2.バイオ医薬品の製造管理
3.バイオ医薬品の製造管理に関する規制動向

 3.1Quality by Design
   3.2PACMP確認申請制度
 3.3連続生産
4.不純物
 4.1製造工程由来不純物
 4.2目的物質由来不純物
おわりに

第2章 バイオ医薬品の不純物~目的由来不純物及び製造工程由来不純物管理の考え方~
1.バイオ医薬品の不純物の管理の考え方
 1.1目的物質由来不純物
 1.2製造工程由来不純物
2.不純物により免疫が誘導された事例
 2.1ソマトロピンBS
 2.2rHSA
3.修飾タンパク質の不純物の管理の考え方
 3.1ポリエチレングリコール(PEG)化タンパク質医薬品
 3.2抗体薬物複合体(ADC)

第3章 バイオ医薬品の安定性試験
はじめに
1.ICHガイドラインに記載されているバイオ医薬品の安定性試験
 1.1バッチの選定
  1.1.1原薬
  1.1.2中間製品
  1.1.3製剤
 1.2安定性評価
  1.2.1安定性試験の計画と結果の報告
  1.2.2力価
  1.2.3純度及び主要な特性
  1.2.4その他の特性
 1.3保存条件及び期間
  1.3.1湿度
  1.3.2長期保存試験
  1.3.3加速試験
  1.3.4苛酷試験
  1.3.5光安定性試験
  1.3.6容器/栓
  1.3.7溶解又は希釈後の製剤の安定性試験
 1.4規格及び有効期間の設定
2.抗体医薬品の強制分解試験
 2.1主な分解経路
  2.1.1高温
  2.1.2振盪
  2.1.3凍結融解
  2.1.4低pH及び高pH
    2.1.5光
  2.1.6酸化
おわりに

第4章 セルバンク(MCB/WCB)の製造に用いる原材料・培地の管理及びセルバンク保管のポイント
1.セルバンク(MBC/WCB)の製造及び品質評価
2.セルバンク(MCB/WCB)の製造に関する規制要件
3.セルバンク(MCB/WCB)の製造に使用する培地及び原材料に関する規制要件
4.培地及び原材料の管理のポイント
5.セルバンク(MCB/WCB)の保管および再評価のポイント


第5章 バイオ医薬品の混入汚染物質・ウイルス安全性の管理手法
はじめに
1.バイオ医薬品製造における外来ウイルス混入事例
2.ウイルス安全性評価の国際動向
3.ウイルス安全性確保の基本的考え方
 3.1細胞基材や原材料の適格性判断とウイルス汚染リスクの考察

 3.2細胞基材のウイルス安全性評価
 3.3製造工程内での外来性ウイルスの管理
 3.4ウイルスクリアランス工程の導入
 3.5ウイルスクリアランス工程の性能評価
4.ウイルス安全性に関する管理戦略の実際
 4.1ICHQ5Aが求める管理戦略の要点
 4.2生物由来原料基準への適合性確認の要点
5.ウイルス検出技術概論
 5.1培養細胞を用いた試験
   5.1.1 in vitro試験
  5.1.2ウシウイルス試験/ブタウイルス試験
  5.1.3レトロウイルス感染性試験
 5.2動物を用いた試験
   5.2.1 in vivo試験
   5.2.2抗体生産試験
  5.3分子生物学的手法による試験
   5.3.1核酸増幅検査(NAT)
   5.3.2NGS法
    5.3.3逆転写酵素活性試験
 5.4顕微鏡観察による試験
    5.4.1透過型電子顕微鏡観察
6.ウイルスクリアランス技術概論
 6.1ウイルス不活化技術
    6.1.1放射線照射
  6.1.2高温処理
  6.1.3UV-C照射
   6.1.4低pH処理
  6.1.5有機溶媒/界面活性剤処理(S/D処理)
 6.2ウイルス除去技術
   6.2.1ウイルスフィルトレーション
  6.2.2クロマトグラフィ
おわりに

第6章 バイオ医薬品における製剤安定化のためのタンパク質凝集抑制手法
1.タンパク質の凝集メカニズム
2.バイオ医薬品の凝集を引き起こす原因
3.バイオ医薬品の凝集体の評価

 3.1ナノ粒子
 3.2サブミクロン粒子
 3.3ミクロン粒子
4.タンパク質凝集抑制手法

第7章 CHO細胞と組み換え抗体の不均一性~細胞開発と培養プロセスについて~
はじめに
1.CHO細胞の不均一性
 1.1生産細胞樹立時の不均一性・クローニング・モノクロ―ナリティー
 1.2細胞樹立後の長期培養で生じる不均一性・不安定性
2.scRNA-seqによる不均一性のモニタリング
 2.1 scRNA-seqとは
 2.2 scRNA-seqによるCHO-KI細胞の分裂
 2.3 scRNA-seqによる抗体産生CHO細胞の分析
3.CHO細胞不均一性・バイオプロセスと不純物
 3.1CHO細胞クローンと抗体品質
 3.2バイオプロセス開発の重要性
おわりに

第8章 宿主由来タンパク質(HCP)の測定法とその留意点
はじめに
1.HCP評価の必要性
2.HCP測定法の概要

 2.1HCPの代表的な測定方法
 2.2HCP-ELISAに用いる抗HCP抗体の適格性評価方法と留意点
 2.3HCP-ELISAのバリデーションと運用時の留意点
 2.4残留HCPの限度値の考え方
3.LC/MSを用いたHCP解析手法の現状と課題
 3.1HCP-ELISAの課題を補完するLC/MSを用いたプロテオーム解析技術
 3.2LS/MSを用いたHCP解析技術の概要
 3.3LS/MSを用いたHCP解析手法の試験法として実装する際の留意点
  3.3.1原薬の残留HCPの否定試験
  3.3.2中間体や原薬の残留HCPの定量試験
  3.3.3LC/MSを用いたHCP試験における試料調整方法の留意点
  3.3.4LS/MSを用いたアフィニティー法による抗HCP抗体のカバー率の評価の留意点
4.HCPがバイオ医薬品の品質及び有効性・安全性に及ぼす影響の事例
5.HCP試験法の指針と国際動向

おわりに

第9章 シーケンスバリアントの擬陽性減少と管理戦略~ケーススタディを踏まえて~
はじめに
1.タンパク質レベルの測定でシーケンスバリアントの擬陽性が生じる原因
2.シーケンスバリアントの擬陽性の削減に用いられる市販のソフトウェア

 2.1 Mascot Error Tolerance Search(Mascot-ETS)とPepFinderTM
   2.2 SIEVE software
 2.3 PepFinderTMント組み合わせた戦略
  2.3.1予想されるアミノ酸配列が同じ2つの抗体について比率を変えて混合したサンプルのシーケンスバリアント分析
  2.3.2 Perl-based script
3.真のシーケンスバリアントをマニュアルにより確認する場合に考慮すべき点
4.バイオ医薬品開発におけるシーケンスバリアントの管理限界値の提案

 4.1ケーススタディ1
 4.2ケーススタディ2
 4.3ケーススタディ3
5.シーケンスバリアントのレベルが比較的高い抗体医薬品候補で開発が進められたケーススタディ
6.筆者の見解

おわりに

第10章 バイオ医薬品におけるシングルユース技術の利用と評価の実際
     
~E&Lと不溶性微粒子・不溶性異物の評価/管理・供給管理をふまえて~

はじめに
1.シングルユース技術について
  1.1シングルユースの種類
  1.2シングルユース技術を利用したバイオ医薬品製造
2.シングルユース由来の不純物管理
  2.1シングルユース由来の溶出物(Extratables)および浸出物(Leachables)
  2.2シングルユース由来の不溶性微粒子および不溶性異物
3.シングルユースの供給管理
おわりに

第11章 バイオ医薬品における試験法・製法変更とその評価
はじめに
1.承認申請書とICHのEstablished Conditions
2.早期段階の製造法開発手法と変更管理の関係
3.バイオ医薬品の試験方法開発と変更管理

 3.1試験方法開発の原則及び開発方法
 3.2バイオ医薬品の試験方法開発の特徴
 3.3試験方法の承認後管理及び変更管理の例
終わりに

第12章 バイオ医薬品の不純物管理をふまえたCTD‐Q作成における留意点
はじめに
1.不純物の種類と分類
2.CTD‐Qの作成

 2.1CTDの構成
 2.2品質に関するCTD文書の構成
 2.3不純物、製法変更に関わるCTD‐Q項目
  治験申請段階
  承認申請段階
3.不純物に関わる試験方法の開発
 3.1不純物に関わる試験方法の設定と製造工程管理
  3.1.1不純物の試験方法
  3.1.2規格及び試験方法の設定
 3.2開発における分析法バリデーション
 3.3規格設定
4.不純物と品質管理戦略 
 4.1国内および海外の主なガイドライン
 4.2QbDによる品質管理戦略
 4.3不純物管理の開発上の考慮点
  4.3.1分析法バリデーションの実施レベル
  4.3.2不純物による免疫原性の可能性
  4.3.3試験方法のライフサイクルマネジメント
  4.3.4製法変更/技術移転に伴う同等性評価
5.規制当局とのコミュニケーション
 5.1不純物に関わる照会事項対応
 5.2欧米開発におけるCTD作成
おわりに


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