【ebook版+製本版】 技術移転(試験法・製法)実施手順と同等性確保 ー各ステージ別対応・製造委託先管理(国内/海外)事例ー <ebook版> 大好評につき電子版出版決定! ~医薬品品質システム上の課題とQbDアプローチ/Q12をふまえた管理戦略とEC~ ~移転完了の判定基準と同等性評価、製造委託先管理のポイント(バイオ/抗体医薬品もふまえ)~ |
書籍+ebookのセット版
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配信開始日 | 2019年12月23日 | |
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フォーマット | 製本+ebook版 ※ebook版:PDF(コンテンツ保護のためアプリケーション「bookend」より閲覧) ※このebookは印刷不可・コピー不可です。 |
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体 裁 | B5判 並製本 250頁(製本版) B5 PDF 250頁(ebook版) |
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価 格 ( 税込 ) | 77,000円 定価:本体70,000円+税7,000円 なお、本システムのお申し込み時のカート画面では割引は表示されませんが、 上記条件を満たしていることを確認後、ご請求書またはクレジット等決済時等に 調整させて頂きます。 |
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ポイント還元 | 誠に勝手ながら2020年4月1日より、会員割引は廃止とさせて頂きます。 当社では会員割引に代わり、会員の方にはポイントを差し上げます。 ポイントは、セミナーや書籍等のご購入時にご利用いただけます。 会員でない方はこちらから会員登録を行ってください。 | |
ア カ ウ ン ト 数 | アカウント数 :5アカウント 【アカウントの追加方法】 ※購入者以外に最大4アカウントまで追加可能(無料) 閲覧可能PC数 :2台/1アカウント(同一アカウントに限る) |
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閲 覧 期 間 | 無期限 | |
オフライン閲覧 | 可能 | |
対応OS・デバイス | Win・Macの両OS、スマートフォン・読書端末(iPhone,iPadなど) | |
注 意 事 項 | ebookのダウンロードは、S&T会員「マイページ」内で行いますので、 S&T会員登録(無料)が必須です。 |
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発 行 | サイエンス&テクノロジー(株) 送料無料 |
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I S B Nコード | 電子:978-4-86428-213-0 製本:978-4-86428-198 |
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C コ ー ド | C3047 |
「技術移転」を切り口とした企業の経験・知恵の集合体!
技術移転関連の実務担当者はもちろん、
業務統括をする経営層、行政関係者等にも有益な一冊!
<本書のポイント>
✔ QbDアプローチ・ICHQ12(医薬品ライフサイクル)の観点からみた
技術移転の課題及び対応のための業務の体系化・工夫とは?
✔ なにを「いつ」「どの程度」行うか?
技術移転成功のための、開発ステージ時々で変わる開発戦略とは?
同等性確保の観点から、原薬開発・製剤開発の技術移転について
実際の事例をふまえて解説!
✔ 多様化する国内外CMOへの製造委託・・・
委託先の選定から管理、実際に起こるトラブル事例、
製造CMO毎に必要となる海外当局における各種対応とは!
✔ バイオ/抗体医薬品において製造委託が一般的となっている中、
目的通りに製造してもらうための委託体制構築のポイントとは?
技術移転関連の実務担当者はもちろん、
業務統括をする経営層、行政関係者等にも有益な一冊!
<本書のポイント>
✔ QbDアプローチ・ICHQ12(医薬品ライフサイクル)の観点からみた
技術移転の課題及び対応のための業務の体系化・工夫とは?
✔ なにを「いつ」「どの程度」行うか?
技術移転成功のための、開発ステージ時々で変わる開発戦略とは?
同等性確保の観点から、原薬開発・製剤開発の技術移転について
実際の事例をふまえて解説!
✔ 多様化する国内外CMOへの製造委託・・・
委託先の選定から管理、実際に起こるトラブル事例、
製造CMO毎に必要となる海外当局における各種対応とは!
✔ バイオ/抗体医薬品において製造委託が一般的となっている中、
目的通りに製造してもらうための委託体制構築のポイントとは?
【 監修者の言葉 : 国立医薬品食品衛生研究所 檜山 行雄 氏 】
本書は「技術移転」を切り口とした企業の経験・知恵の集合体となっている。
早期開発(第4章)、原薬(第5章)、製剤(第7章)、バイオ医薬品(第10章)は、専門・技術的論点からのその道の専門家でしかできない解説である。
業務の体系化と工夫についてICHの議論を通じた一般的示唆が第1章、第2章および第3章にある。技術移転の課題は技術的なものだけではなく組織間のコミュニケーションの問題がすべてにかかわってくる。筆者の企業経験では開発の中の異なる部門間でさえも、異なる存在意識が共同作業を困難にさせる。研究開発の『不完全性』も考慮すると、『研究開発成果を生産担当事業所へ伝える』という単純な構図で捉えるべきではないという意識からTechnology Transfer(技術移転)の相当の活動をCo-Development(共同開発)と呼ぶようにして意識改革を目指す企業もある。
委受託事例(第6章, 第8章, 第9章, 第 11章)には、競争力についての考慮が多く含まれている。ガイドラインには示しにくいものの非常に有益な要素である。
本書は「技術移転」に関与する企業の実務者だけでなく、業務統括をする経営層にも有益な内容となっている。また、本書記載の企業の抱える課題・実態は行政(審査・調査)で働く方々へも大変有益な情報提供になり、行政の業務への重要な資料となるものと感じる。(本書「序章」より一部抜粋)
概要
<ポイント詳細>
【1】ICHガイドラインをふまえた技術移転における医薬品品質システム上の課題とQbDアプローチ
◎なぜ、Q10が技術移転を効率的・効果的に進めるために有用なツールと考えられるのか根本から理解できる!
◎頻出する用語の正しい読み解きや背景を理解した上で、
実際に技術移転を行う上での各段階での検討事項・評価の視点を学ぶ!
企業のための実効的な医薬品品質システムの包括的なモデルを示しているICHQ10は、【1】ICHガイドラインをふまえた技術移転における医薬品品質システム上の課題とQbDアプローチ
◎なぜ、Q10が技術移転を効率的・効果的に進めるために有用なツールと考えられるのか根本から理解できる!
◎頻出する用語の正しい読み解きや背景を理解した上で、
実際に技術移転を行う上での各段階での検討事項・評価の視点を学ぶ!
製品ライフサイクル全期間を通じて適用され、「技術移転」段階にも適用される。
Q10での各品質システム要素それぞれが、技術移転段階でどのように適用されるのか、
ICHQ8,9,11の中でも主要用語と考えられる【 QbDアプローチ 】をkeywordに、
図としてイメージ化し、筆者の観点よりわかりやすく述べる!
さらに、技術移転における品質システム面からみた代表的な課題3点、
- 【製造プロセスの稼働性能及び製品品質のモニタリングシステム】での管理戦略をどのように構築するか(何をモニタリングして、どのような評価基準を設定するか)
- 技術移転において変更管理をどのようにすべきか
- 品質マネジメントレビューの主体はどこか
【2】ICHQ12をふまえた管理戦略と技術移転
◎ICHQ12(医薬品のライフサイクルマネジメント)の議論状況をふまえ、
現状に至るまでの背景、内容・適用範囲などを根本から理解!
医薬品ライフサイクルを遂行する観点から、技術移転における課題・対応を考える!
◎ICHQ12(医薬品のライフサイクルマネジメント)の議論状況をふまえ、
現状に至るまでの背景、内容・適用範囲などを根本から理解!
医薬品ライフサイクルを遂行する観点から、技術移転における課題・対応を考える!
ポイントとなる新項目エスタブリッシュトコンディション(EC)の管理戦略との関係性は?正しいアプロ―チとは?
米国・欧州では既に採用されているPACMP(Post-Approval Change Management Protocols)とは?
さらに、製品品質の一貫性を維持するにはどういった項目の技術情報の伝承が必要となるのか、
原薬・製剤・試験法それぞれに分け、技術移転時の課題や対応を学ぶ!
【3】原薬における各開発戦略に合わせた技術移転 ~実際の事例をふまえた考え方・対応~
◎最良な技術移転を行うための、原薬の開発ステージ時々での最善な開発戦略とは?
対応事例をふまえ各段階で注力すべきポイントを解説し、同等性確保を考慮した原薬の技術移転について
現実務従事者方々より学ぶ!
◎最良な技術移転を行うための、原薬の開発ステージ時々での最善な開発戦略とは?
対応事例をふまえ各段階で注力すべきポイントを解説し、同等性確保を考慮した原薬の技術移転について
現実務従事者方々より学ぶ!
作業手順や「何をどのように行うか?」という観点では、原薬開発と製剤開発においてそれぞれの対応事項に大きな違いはないが
「何を【 いつ 】どのように【 どの程度 】行うか?」という観点で考えると、
製剤開発とは異なり原薬開発では開発戦略や開発ステージに合わせて最善のやり方は異なってくる。
1. 製造トラブルが起こりやすい最初のスケールアップ製造であるGLP毒性試験用の原薬製造について、
現実務専門者より、トラブルを避けるための考え方や、実際に起こった悩ましい事象例を化学プロセスの観点から考察し詳しく解説!
<下記のような事項を紹介(一例)>
・有機金属錯体触媒への溶存酸素濃度の影響と成功事例
・気相の水素ガスの液相への溶解速度が問題となる事例
・Zn粉末-酢酸系によるニトロ基の選択還元の事例
・ラボ実験で比較的大きな析出物が見出されスケールアップする際の状態が容易に想定つかない事例
・開発結晶形よりも,さらに熱力学的に安定な結晶が後から出現する現象:Late-appearing polymorphの事例
2. 品質の一貫性の確保(同等性確保)の上で製法及び試験法の技術移転を行うためには!
原薬開発ステージを3段階に分け、それぞれの各段階で注力すべき要点を、
実際の事例をふまえ現実務従事者より解説!
<下記3ステージに分けてそれぞれの留意すべきポイントを詳述>
・初期(探索から臨床導入段階):
スピードを重視した同等性確保のために注力すべき要点について
・中期(臨床導入後~第2相試験用原薬の供給段階):
不純物規格設定のアプローチや原薬の不純物プロファイルの同等性確保した技術移転の実施例
・後期(第2相試験用原薬の供給段階以降~実生産規模):
後期開発ステージにおける製造法及び試験法の確立と技術移転実施例
【4】製剤の技術移転における技術的要件と技術移転事例
~移転元・移転先間における委受託契約・取決め事項と製造移管戦略~
◎技術移転において、網羅するべき製剤技術的項目と留意点について理解を深める!
◎A社からB社への製剤移管計画書の例をとり、企業間に亘って技術移転行う場合の事例を紹介!
~移転元・移転先間における委受託契約・取決め事項と製造移管戦略~
◎技術移転において、網羅するべき製剤技術的項目と留意点について理解を深める!
◎A社からB社への製剤移管計画書の例をとり、企業間に亘って技術移転行う場合の事例を紹介!
・技術移転は、原料、包装材料、製造機械、製造工程など製品品質に影響を及ぼす様々な要因の変更の総和であり、変更に伴うリスクは限りなく存在する。
申請上のコミットメント・品質保証のためにリスク管理の観点から部門間を超えて製造管理全体を見渡す際、
製造工程のみならず広く関連する工程の見極めや、工程に関わる製造科学の理解が必要である。
・昨今、医薬品の開発の経緯・製造の歴史や変遷に関する情報や、環境に与える影響、健康に関わる事項などの開示が製薬企業に求められている。
⇒技術移転において、網羅するべき製剤技術的項目と留意点や、企業間にわたり技術移転を行う場合の対応を解説!
【5】国内/ 海外委託先の管理・トラブル事例
◎製造技術移転と海外CMO への製造委託の観点から,トラブル事例を交えて管理体制について解説!
委託業態の分類や委託の実際に即した詳細な推奨事項・事例を紹介!
製造CMO 毎に異なる海外当局における各種対応についても解説!
◎製造技術移転と海外CMO への製造委託の観点から,トラブル事例を交えて管理体制について解説!
委託業態の分類や委託の実際に即した詳細な推奨事項・事例を紹介!
製造CMO 毎に異なる海外当局における各種対応についても解説!
1. 複数の原薬施設・複数国をまたいで実施される複雑なサプライチェーンの構造になりつつある医薬品業界において、
会社ごとの薬事申請戦略・サプライチェーン戦略に伴い、活用するCRO・CMOは会社によって様々である。
委託先の選定や登録時の留意事項、契約時契約前訪問段階に事前評価する項目の一例、委託業者を含むPQSの要素
等々...
著者の経験を基に、締結に至るまでのプロセス、委託側として確認すべき契約書の確認ポイント、持続的良好な関係を築く管理について、委託業態の分類・実際に即した詳細な推奨事項・事例を紹介!
<委託業務の実際に即した、各段階での詳細な推奨事項・事例を紹介>
・委託先選定時: RFP(Request for Proposal:提案依頼書)の項目一例、DD(Due Diligence,デューデリジェンス)時に確認する項目例など
・契約時: 供給契約/サービス契約の準備・締結での留意事項、FDAの求める品質契約書の項目・要素など
・オペレーション&モニタリング: 一般購入品と異なる、委託における長期的良好な信頼関係の構築方法、委託業者を含むPQSの要素
他
2. CMOにおける製造委託では安定的な製造ができるまでに種々のトラブルが発生し、
長年の商用製造においても予期していないトラブルが発生する場合がある。
さらに、多様化するCMO(新たな領域や海外CMO)についてもタイムリーで適切なマネジメントが求められている。
- 新たなCMOに製造委託する際に製造設備の移管を伴った事例
- 製造工程の技術移転時に原薬サプライヤーより原薬供給中止の連絡があった事例
- 所有している設備の細かな仕様の違いにより、技術移管後に想定していなかった事象が発生した事例
- 海外当局査察対応を伴った事例
【6】バイオ/抗体医薬品の技術移転における同等性/同質性評価と
CMOの選定・契約・委託管理
◎バイオ/抗体医薬品の技術移転においては、
どのような点に注意すれば外部委託製造を成功に導くことができるのか?
製造及び試験の委託先の新たな利用や、委託先を変更する際に重要な技術移管のポイントについて、
規制要件の観点や各開発段階ごとの事例をふまえて解説!
CMOの選定・契約・委託管理
◎バイオ/抗体医薬品の技術移転においては、
どのような点に注意すれば外部委託製造を成功に導くことができるのか?
製造及び試験の委託先の新たな利用や、委託先を変更する際に重要な技術移管のポイントについて、
規制要件の観点や各開発段階ごとの事例をふまえて解説!
バイオ医薬品の製造や品質試験のアウトソーシングが主流の現状において,
製造及び品質試験技術の移転をスムーズかつ適切に行う手順の標準化が喫緊の課題となっている。
さらには、製造を国内外のCMOへ委託するにあたり、委託先が自分たちの開発テーマを目的通りに製造してくれず,
開発計画に大幅な遅れが生じている例が多い。
⇒目的通りに製造してくれるような委託体制の構築のためには?
CMO(CDMO含む)の選択から契約・製造・QA査察体制まで、各段階における留意事項を解説!
<下記のような事項を紹介(一例)>
・バイオ/抗体医薬品における同等性/同質性評価の考え方
・外国の製造会社へ委託している原薬製造を、スケールアップのため別の海外CMOに変更する際の事例
(↑製造開発段階で最も多く行われている例)
・試験法の技術移転時の課題・対応例:技術移管実施計画書例、報告書例
・技術移転成功のための移管元・移管先での共有すべきポイント 他
<監修> | |
檜山 行雄 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
<著者> |
|
今井 昭生 | エーザイ(株) |
蛭田 修 | Meiji Seikaファルマ(株) |
仲川 知則 | 大塚製薬(株) |
山野 光久 | スペラファーマ(株) |
横山 誠 | エーザイ(株) |
岡田 雄司 | エーザイ(株) |
神谷 明良 | 元ファイザー(株) |
織井 亮毅 | アステラス製薬(株) |
木尾 一成 | アステラス製薬(株) |
岡村 元義 | (株)ファーマトリエ |
<本書より抜粋>
●技術移転については「開発から製造への期間における新規製品の技術移転」と「市販品についての製造所内及び試験室内または製造所間および試験室間の技術移転」の2つを示している。 ICHQ10(医薬品品質システムに関するガイドライン)は、ICHQ8(製剤開発に関するガイドライン)、ICHQ9(品質リスクマネジメントに関するガイドライン)、ICHQ11(原薬の開発と製造(化学薬品及びバイオテクノロジー応用医薬品/生物起源由来医薬品)を補完する、実効的な医薬品品質システムに対する一つの包括的なモデルとされていることから、本章では、技術移転における医薬品品質システム上の課題について、ICHQ8,9,11の中でも主要用語と考えられるQbDアプローチをkeywordとして解説を試みることとする。……(本文へ続く)(第1章「技術移転における医薬品品質システム上の課題とQbDアプローチ」今井 昭生)
●…… ICHが目指すサイエンスとリスクベースのアプローチはより効率的な開発、審査を行い、さらに承認後の変更に伴う「柔軟な対応」の実現に向けた協議がさらに必要となった。
本稿では、このような現状を反映して、ICH Q12がどのような課題についてどのように解決に向けた議論を重ね、完成に向けて作成されているかの内容の紹介と、新たに提案するエスタブリッシュトコンディションとICH Q8、Q10で議論された管理戦略の内容について紹介する。
また、医薬品ライフサイクルを遂行する上で不可欠な技術移転の際に製品品質の一貫性を維持するにはどういった項目の技術情報の伝承が必要となるのかも合わせて紹介する。なお、技術移転で紹介する項目については、技術移転元での開発手法がこれまでのICHガイドラインを参考に完成されることが前提となるが、詳細については、省略する。…………(本文へ続く)(第3章「ICHQ12をふまえた管理戦略と技術移転」仲川 知則)
●…… 医薬品(新薬)の開発では、基礎研究(創薬研究または探索研究)で見出されたリード化合物が原薬として開発され、それが実際に人へ投与されてその安全性及び有効性が臨床試験(治験)として検証される。人へ実際に投与されるのは製剤(錠剤や注射剤等)であるが、安全性及び有効性に直接影響する原薬については、その開発過程での品質の一貫性の確保(同等性確保)が重要となる。
原薬開発において、この品質の一貫性を確保した上で製法及び試験法の技術移転を行うことは不可欠であり、その作業手順は開発ステージによらず共通する部分も多い。また、試験法の技術移転において「何をどのように行うか?」という観点では、原薬開発と製剤開発においてそれぞれの対応事項に大きな違いはない。しかしながら、「何をいつどのようにどの程度行うか?」という観点で考えると、製剤開発とは異なり、原薬開発では開発戦略や開発ステージに合わせてその最善のやり方は異なってくる。ケースバイケースと言ってしまえば説明は簡単であるが、この複雑な状況について、本章では原薬の開発ステージごとに注力すべき要点を説明した上で、原薬の技術移転について事例も交えて説明する。
なお、原薬開発ステージ全体を考慮した際の最善の原薬の技術移転についてイメージしてもらうために、まずは原薬と製剤の開発戦略の相違点について筆者の考えを緒論として紹介したい。…………(本文へ続く)(第5章「原薬における開発戦略に合わせた技術移転」横山 誠)
●……化成品またはバイオ関連製品問わず現在の医薬品開発は会社の知識、施設だけで原薬から包装の処方開発と製造を完成させることは難しくなりつつある。さらに、グローバル化するマーケットに合わせて、1ヵ国または特定地域の市場だけを絞った医薬品のサプライチェーンモデルは限界となりつつある。そのため、複数の原薬施設あるいは国から供給されるようになり、場合によっては製剤製造工程別、包装場所も国をまたいで実施される複雑なサプライチェーンの構造になってきている。このようにグローバルに医薬品を提供するには、自社以外の外部業者あるいは委託業者を利用して、薬事申請戦略を踏まえた医薬品のライフサイクルと最適化されたサプライチェーン戦略に加えて、BCP (Business Continuity Plan)などの方針に従い安定した医薬品の供給が求められるようになってきている。……
……昨今では製剤の臨床用サンプル、開発 (Contract Research Organization、CRO)、臨床及び商業製造 (Contract Manufacturing Organization、CMO)及び申請までを自社以外に頼るケースが増えてきている。会社によって、薬事申請戦略、サプライチェーン戦略に伴い活用するCRO、CMOは様々である。本稿ではこれまでの自らの経験を基に締結に至るまでのプロセス、委託側として確認すべき契約書の確認ポイント、そして持続的良好な関係を築く管理について紹介したいと思う。…………(本文へ続く)(第8章「委託先選定と管理の事例」仲川 知則)
●…… 医薬品の製造法および品質試験法の技術移転 (Technology Transfer)は,開発中あるいは上市後に,原薬,製剤の製造または試験の実施を他の会社や機関に変更せざるを得ない時に行われる。特にバイオ/抗体原薬の製造法および品質試験法は高度かつ煩雑であるため,完成された製造標準書や品質試験手順書などを変更先の施設に渡しさえすれば同じ製造や試験ができるというものではない。
何のために技術移転するのか?であるが,技術移転しなければならない理由はいくつかある。…… (省略)
…… 以上のようにバイオ医薬品の製造や品質試験をアウトソーシングすることが主流となっている現状において製造および品質試験技術の移転がスムーズかつ適切に行われる手順の標準化が喫緊の課題となっているので,直面する担当者の課題解決に資するため,本稿では,製造及び試験の委託先を新たに利用したり委託先を変更する際に重要な技術移管のポイントについて事例を交えて解説する。(本文へ続く)(第10章「バイオ/抗体医薬品における技術移転と同等性/同質性評価」岡村 元義)
●技術移転については「開発から製造への期間における新規製品の技術移転」と「市販品についての製造所内及び試験室内または製造所間および試験室間の技術移転」の2つを示している。 ICHQ10(医薬品品質システムに関するガイドライン)は、ICHQ8(製剤開発に関するガイドライン)、ICHQ9(品質リスクマネジメントに関するガイドライン)、ICHQ11(原薬の開発と製造(化学薬品及びバイオテクノロジー応用医薬品/生物起源由来医薬品)を補完する、実効的な医薬品品質システムに対する一つの包括的なモデルとされていることから、本章では、技術移転における医薬品品質システム上の課題について、ICHQ8,9,11の中でも主要用語と考えられるQbDアプローチをkeywordとして解説を試みることとする。……(本文へ続く)(第1章「技術移転における医薬品品質システム上の課題とQbDアプローチ」今井 昭生)
●…… ICHが目指すサイエンスとリスクベースのアプローチはより効率的な開発、審査を行い、さらに承認後の変更に伴う「柔軟な対応」の実現に向けた協議がさらに必要となった。
本稿では、このような現状を反映して、ICH Q12がどのような課題についてどのように解決に向けた議論を重ね、完成に向けて作成されているかの内容の紹介と、新たに提案するエスタブリッシュトコンディションとICH Q8、Q10で議論された管理戦略の内容について紹介する。
また、医薬品ライフサイクルを遂行する上で不可欠な技術移転の際に製品品質の一貫性を維持するにはどういった項目の技術情報の伝承が必要となるのかも合わせて紹介する。なお、技術移転で紹介する項目については、技術移転元での開発手法がこれまでのICHガイドラインを参考に完成されることが前提となるが、詳細については、省略する。…………(本文へ続く)(第3章「ICHQ12をふまえた管理戦略と技術移転」仲川 知則)
●…… 医薬品(新薬)の開発では、基礎研究(創薬研究または探索研究)で見出されたリード化合物が原薬として開発され、それが実際に人へ投与されてその安全性及び有効性が臨床試験(治験)として検証される。人へ実際に投与されるのは製剤(錠剤や注射剤等)であるが、安全性及び有効性に直接影響する原薬については、その開発過程での品質の一貫性の確保(同等性確保)が重要となる。
原薬開発において、この品質の一貫性を確保した上で製法及び試験法の技術移転を行うことは不可欠であり、その作業手順は開発ステージによらず共通する部分も多い。また、試験法の技術移転において「何をどのように行うか?」という観点では、原薬開発と製剤開発においてそれぞれの対応事項に大きな違いはない。しかしながら、「何をいつどのようにどの程度行うか?」という観点で考えると、製剤開発とは異なり、原薬開発では開発戦略や開発ステージに合わせてその最善のやり方は異なってくる。ケースバイケースと言ってしまえば説明は簡単であるが、この複雑な状況について、本章では原薬の開発ステージごとに注力すべき要点を説明した上で、原薬の技術移転について事例も交えて説明する。
なお、原薬開発ステージ全体を考慮した際の最善の原薬の技術移転についてイメージしてもらうために、まずは原薬と製剤の開発戦略の相違点について筆者の考えを緒論として紹介したい。…………(本文へ続く)(第5章「原薬における開発戦略に合わせた技術移転」横山 誠)
●……化成品またはバイオ関連製品問わず現在の医薬品開発は会社の知識、施設だけで原薬から包装の処方開発と製造を完成させることは難しくなりつつある。さらに、グローバル化するマーケットに合わせて、1ヵ国または特定地域の市場だけを絞った医薬品のサプライチェーンモデルは限界となりつつある。そのため、複数の原薬施設あるいは国から供給されるようになり、場合によっては製剤製造工程別、包装場所も国をまたいで実施される複雑なサプライチェーンの構造になってきている。このようにグローバルに医薬品を提供するには、自社以外の外部業者あるいは委託業者を利用して、薬事申請戦略を踏まえた医薬品のライフサイクルと最適化されたサプライチェーン戦略に加えて、BCP (Business Continuity Plan)などの方針に従い安定した医薬品の供給が求められるようになってきている。……
……昨今では製剤の臨床用サンプル、開発 (Contract Research Organization、CRO)、臨床及び商業製造 (Contract Manufacturing Organization、CMO)及び申請までを自社以外に頼るケースが増えてきている。会社によって、薬事申請戦略、サプライチェーン戦略に伴い活用するCRO、CMOは様々である。本稿ではこれまでの自らの経験を基に締結に至るまでのプロセス、委託側として確認すべき契約書の確認ポイント、そして持続的良好な関係を築く管理について紹介したいと思う。…………(本文へ続く)(第8章「委託先選定と管理の事例」仲川 知則)
●…… 医薬品の製造法および品質試験法の技術移転 (Technology Transfer)は,開発中あるいは上市後に,原薬,製剤の製造または試験の実施を他の会社や機関に変更せざるを得ない時に行われる。特にバイオ/抗体原薬の製造法および品質試験法は高度かつ煩雑であるため,完成された製造標準書や品質試験手順書などを変更先の施設に渡しさえすれば同じ製造や試験ができるというものではない。
何のために技術移転するのか?であるが,技術移転しなければならない理由はいくつかある。…… (省略)
…… 以上のようにバイオ医薬品の製造や品質試験をアウトソーシングすることが主流となっている現状において製造および品質試験技術の移転がスムーズかつ適切に行われる手順の標準化が喫緊の課題となっているので,直面する担当者の課題解決に資するため,本稿では,製造及び試験の委託先を新たに利用したり委託先を変更する際に重要な技術移管のポイントについて事例を交えて解説する。(本文へ続く)(第10章「バイオ/抗体医薬品における技術移転と同等性/同質性評価」岡村 元義)