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収録日 |
2021年5月11日(火) |
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総収録時間 |
189分 |
価格(税込) |
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このセミナーでは、これまで創薬ベンチャー企業の経営やアドバイザーを務めてきた経験を元に、公的研究機関やその創薬ベンチャー企業が欧米の製薬企業にライセンスする場合の課題についてお話ししたいと思います。
公的研究機関やその創薬ベンチャー企業の研究・開発担当者は、医薬ライセンスの経験不足からライセンス機会を逸したことや不利を被ったと感じたことがあったのではないでしょうか。また、製薬企業の化合物評価や特許・開発戦略、収益性評価などに戸惑われたこともあったのではないでしょうか。これらの医薬ライセンスに対する不信感の多くは医薬品開発に対する理解不足によるとの指摘が多いのですが、実は必ずしもそうとは言えない事情がその背景にあることは案外知られていないように思います。
そこでここでは、公的研究機関やその創薬ベンチャー企業の医薬ライセンスの失敗例を参照しつつ、医薬ライセンスにおける課題と欧米製薬企業のライセンス戦略とこれへの対応について考察したいと思います。
ところで最近、公的研究機関と製薬企業のラインセンスで大きな紛争が起きています。その結果、創薬基盤技術や開発初期化合物のライセンスについては従来のプロジェクト管理型の医薬ライセンスの枠組みでは対応できないことが明らかになってきました。そして、欧米の製薬企業を中心に社内担当部門をこれまでの製品戦略部から事業戦略部に変更する動きが始まっています。公的研究機関やその創薬ベンチャー企業が十分な対価を得るためには、このような製薬企業の動きに合わせた医薬ライセンス戦略が求められています。
そこでこのセミナーでは、創薬基盤技術や開発初期化合物のライセンスの問題点を考察し、その解決に向けた試みについて概説したいと思います。
1) 公的研究機関の医薬ライセンスの課題
1-1)失敗事例の考察
1-2)ライセンシー選定の留意点
1-3)創薬ベンチャー企業に求められる事業会社としての独立性
2)欧米製薬企業のライセンサーへの期待
2-1)創薬基盤技術や開発化合物の評価基準
2-2)創薬ポリシーや創薬研究コンセプトの評価基準
2-3)Win-Winの考え方
3)特許戦略の課題と重要性
3-1)包括的特許の脆弱性
3-2)特許制度における各国のエゴと対策
4)製品戦略による医薬ライセンスの限界
4-1)医薬品市場の相転移と医薬ライセンスの変貌
4-2)核酸医薬品や細胞治療・移植治療の台頭とオープンイノベーション
4-3)プロジェクト管理型医薬ライセンスの限界
5)事業戦略による医薬ライセンスへの転換
5-1)事業戦略による医薬ライセンスとは
5-2)創薬基盤技術に関する欧米諸国の支援策とその留意点
【講師】 特定非営利活動法人メディッセ 代表理事 医学博士 志甫 理(しほ おさむ)氏
【経歴】
東京大学農学部卒、武田薬品工業株式会社に入社。研究所では主に免疫学とバイオテクノロジーによる創薬研究を主管、この間約7年間、英国オックスフォード大学、大阪大学医学部、京都大学医学部、国立遺伝研究所等の国内外の研究機関に遊学し、免疫学や胚幹細胞を利用した創薬研究に携わる。製品戦略部では欧州製薬企業との医薬ライセンスを主管し、製品戦略やライセンス化合物評価を実践。退職後、ドラッグラグの解消を目的とする創薬ベンチャー企業を設立、また、国内外の創薬ベンチャー企業の経営に参画し、主に医薬ライセンス戦略を立案、推進。現在も欧米の製薬企業や創薬ベンチャー企業の知人と医薬ライセンス戦略やその動向について情報交換。現在、医薬ライセンスのアドバイザーを務める一方、臨床専門医による地域医療向上のための啓発活動団体を主宰する。
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