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監査・品質保証

Audit and Quality Assurance

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監査実施・監査員養成支援サービス

事業案内 audit

内部監査は、医薬品・医療機器のいずれの業界でも制度として実施が求められている活動です。QMS省令は「あらかじめ定めた間隔で内部監査を実施しなければならない」と定め、GMP省令は「定期的に自己点検を行うこと」を求めています。監査を実施していない企業はほとんどありません。しかし、実施していることと、実効性があることは別の問題です。

多くの企業でボトルネックになっているのは、手順書でも様式でもなく「実効性のある監査ができる人材」です。監査員は任命されているが、経験を積む機会がなく、指摘の書き方も教わっていない。結果として、監査のたびに同じような所見が並び、品質マネジメントシステムの改善につながりません。本サービスは、監査の実施を支援すると同時に、監査を実施する力を社内に残すこと、すなわち監査員の養成までを一体で行うコンサルテーションです。

内部監査でよくある問題

監査の実効性が上がらない企業には、共通した症状があります。

  • チェックリストの読み合わせになっている — 質問項目を順に読み上げ、被監査部門が「実施しています」と答えて次に進む。証跡を確認する場面がほとんどない。
  • 指摘が表面的で、根本原因に届かない — 「記録に押印漏れがあった」で止まり、なぜ押印されないまま次工程に流れたのかというプロセス側の要因まで踏み込めていない。
  • 監査員が独立性を保てない — 少人数の組織では監査員が自らの担当業務を監査してしまう。あるいは社内の力関係から踏み込んだ指摘ができない。
  • 所見の記述が曖昧で、是正処置につながらない — 「教育訓練が不十分である」では、どの要求事項にどう適合していないのかが特定できず、被監査部門は何を直せばよいか分からない。
  • 監査プログラムが年間計画表だけになっている — 「毎年4月に全部門を1日ずつ」という固定運用で、工程や領域の重要性、リスク、前回監査の結果が計画に反映されていない。
  • 指摘件数が評価指標になっている — 件数を稼ぐために軽微な事項を並べる、逆に部門評価への影響を避けて指摘を出さない、という運用に傾く。

これらは監査員個人の資質の問題ではなく、監査技法を体系的に学ぶ機会と、実地で指導を受ける機会が用意されていないことに起因します。

本サービスの支援内容

「監査の実施支援」と「監査員の養成」を組み合わせ、貴社の状況に応じて配分を調整します。

1. 監査の実施支援
  • 監査プログラムの設計 — 対象となる工程・領域の洗い出し、重要性とリスクに基づく監査頻度・範囲の設定、複数年での網羅計画、判定基準と監査方法の定義。
  • 監査計画書・チェックリストの作成 — 適用される要求事項(QMS省令、GMP省令、ISO 13485、21 CFR Part 820/QMSR、社内手順)を監査項目に落とし込み、確認すべき証跡と質問の流れを設計します。
  • 監査への同行 — 実地監査にコンサルタントが同席し、オブザーバーまたは監査チームの一員として参加します。インタビューの進め方、証跡の追跡、その場での判断について、実際の監査のなかで助言します。
  • 監査報告書の作成支援とフォローアップ設計 — 所見の分類(不適合・改善の機会・良好事例)、記述の具体化、要求事項との紐付け、是正処置要求への引き渡し、有効性確認と次回計画への反映までを支援します。
2. 監査員の養成
  • 監査技法の講義 — 監査の原則、監査プログラムの管理、監査の計画から報告・フォローアップまでの流れ、サンプリングの考え方、プロセスアプローチとトレース監査の使い分け。
  • インタビュー技法 — 開かれた質問と閉じた質問の使い分け、沈黙の扱い方、答えにくい質問の切り出し方、被監査部門を防御的にさせない進め方を、具体的な言い回しのレベルまで落として演習します。
  • 証跡の追跡と根本原因の掘り下げ — 記録の一点から前後の工程へ辿る手順、事実と推測を分ける訓練、表面的な事象から仕組み上の要因へ進むための質問設計。
  • 所見の書き方 — 「要求事項」「観察された事実」「乖離」の3点を明示して記述する型を、貴社の実際の監査記録を題材に添削します。
  • 模擬監査による実地演習 — 貴社の実際の部門・工程を対象に、受講者が監査員役を務め、コンサルタントが講評します。書面上の研修では身につかない、その場での判断力を鍛えることを狙いとしています。
  • 力量評価の仕組みづくり — 監査員に求める知識・技能・行動を定義し、初期評価と維持・向上の方法、監査員の選定と割り当ての基準、記録の残し方を整備します。属人的な「監査ができる人」から、評価可能な力量へ移行させます。

なお、供給者・委託先を対象とするベンダーオーディットの実施支援、および監査手順書そのものの作成支援は、別サービスとしてご用意しています。

参考となる規格・規制

監査プログラムの設計と監査員の力量要件は、次の規格・規制を踏まえて整理します。

区分要点
ISO 19011:2026(マネジメントシステム監査の指針・第4版)監査の原則、監査プログラムの管理、監査の実施、監査員の力量評価について指針を示す規格です。要求事項ではなく指針であり、この規格自体への認証はありません。2026年に第4版が発行され、第3版(ISO 19011:2018)を置き換えました。欧州でも EN ISO 19011:2026 として採用され、EN ISO 19011:2018 を置き換えています。日本国内では、第3版に対応する JIS Q 19011:2019 が引き続き現行のJISであり、第4版に対応するJISの制定状況は貴社の適用時点でご確認いただく必要があります。
ISO 13485:20168.2.4に内部監査(Internal audit)が置かれており、医療機器の品質マネジメントシステムにおける内部監査の基準となります。
QMS省令(平成16年厚生労働省令第169号)第56条あらかじめ定めた間隔での内部監査の実施、計画・実施・記録・結果に関する責任と手順の文書化、対象工程・領域の状態と重要性および従前の監査結果を考慮した実施計画の策定、判定基準・範囲・頻度・方法の設定と記録、内部監査員の選定と実施における客観性・公平性の確保、内部監査員に自らの業務を監査させないこと(限定第三種医療機器製造販売業者を除く)を求めています。
GMP省令(平成16年厚生労働省令第179号)第18条あらかじめ指定した者に手順書等に基づき定期的に自己点検を行わせること、結果を品質保証に係る業務を担当する組織および製造管理者に文書で報告すること、改善が必要な場合に所要の措置をとり記録することを求めています。
21 CFR Part 820(QMSR)2024年2月2日に最終規則が公表され、2026年2月2日に施行されました。ISO 13485:2016が引用(incorporation by reference)されています。FDAは最終規則において、旧規則の第820.180条(c)にあった経営者照査・品質監査・供給者監査報告書の査察上の例外を維持しないと明示しました。内部監査記録の位置づけが変わった点は、監査報告書の書き方を見直す実務上の理由になります。

条番号・発行年は改正により変わります。実際のプロジェクトでは、着手時点の最新版を確認したうえで適用します。

ISO 19011 第4版(2026年版)への切り替え支援

監査手順書・監査計画書・チェックリスト・監査員力量表といった社内文書が ISO 19011:2018 を引用したままになっている企業は少なくありません。指針規格であるため認証を失うわけではありませんが、規制当局の査察や取引先の監査で「準拠すると宣言している規格が旧版のまま」という状態は、文書管理そのものへの指摘につながり得ます。

本サービスでは、第4版への切り替えを次の手順でご支援します。

  • 社内文書のうち ISO 19011 を引用している箇所の洗い出し(手順書・様式・教育資料・力量評価基準)
  • 第3版と第4版の差分の整理と、貴社の監査プログラムへの影響評価
  • 影響のあった箇所の改訂案の作成と、改訂に伴う教育訓練の実施
  • JIS Q 19011 の改正動向を踏まえた、国内向け文書での版数表記の整理

なお、既に運用が定着している監査プログラムであれば、第4版への切り替えは全面改訂ではなく、引用箇所の更新と差分の反映で足りる場合がほとんどです。まず影響範囲を見極めるところからご相談ください。

進め方

段階内容
第1段階:現状把握既存の監査手順書、直近の監査計画書・チェックリスト・監査報告書、是正処置の記録、監査員の任命・力量評価の記録を確認します。
第2段階:課題の整理と方針決定要求事項に照らした不足と、実効性の観点での弱点を整理し、実施支援と監査員養成の配分、対象部門、実施時期を決定します。
第3段階:監査プログラムと文書の整備監査プログラム、監査計画書、チェックリスト、所見・報告書の様式、力量評価基準を整備します。
第4段階:研修(講義)監査技法、インタビュー技法、所見の書き方について、貴社の製品・工程・過去の指摘を題材に講義を行います。
第5段階:模擬監査・実監査への同行受講者が監査員役を務める模擬監査、または実際の内部監査への同行を行い、その場で助言と講評を行います。
第6段階:報告書レビューと定着監査報告書を添削し、是正処置への引き渡しとフォローアップの運用を確認します。次年度以降を自社で回すための残課題を整理します。

段階の区切りと期間は、対象範囲・監査員の人数・既存文書の整備状況により調整します。

成果物の例

  • 現状評価報告書(監査プログラムの実態と課題の整理)
  • 監査プログラム(対象工程・領域、頻度、範囲、判定基準、複数年計画)
  • 監査計画書のひな形および実施計画
  • 監査チェックリスト(適用要求事項に対応させたもの)
  • 所見記録様式・監査報告書様式
  • 監査員教育訓練資料(講義用スライド、演習教材)、模擬監査の講評記録
  • 監査員力量評価基準および評価記録の様式
  • 是正処置フォローアップ手順および記録様式

成果物の範囲は支援内容の組み合わせにより決定します。既存文書がある場合は、新規作成ではなく改訂という形をとることもあります。

対象

  • 医療機器製造販売業者・製造業者、体外診断用医薬品を取り扱う企業、医薬品製造販売業者・製造業者
  • 内部監査を実施しているが、実効性に手応えがない品質保証部門
  • 新たに内部監査員を任命したが、教育の手立てがない組織
  • 査察・監査で内部監査の運用について指摘を受けた企業

費用

支援範囲、対象部門数、研修の受講人数、模擬監査の実施回数により異なります。お見積りいたします。お問い合わせください。コンサルティング費用のページもあわせてご覧ください。

お問い合わせ

本サービスの詳細やお見積りについては、お気軽にお問い合わせください。お問い合わせはこちら
初めての方はコンサルテーション初回相談(30分間無料)もご利用いただけます。

監査実施手順書作成支援コンサルテーション

株式会社イーコンプライアンスでは、監査実施(GCP)をご支援いたします。
GCP監査の総則
治験実施計画書等の監査
③実施医療機関の監査
④総括報告書の監査
⑤海外臨床資料及びSTEDの監査
監査記録等の保存
監査担当者の教育・訓練

英文で監査実施手順書の作成が可能です。