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登録認証機関(第三者認証)とは

「認証機関といっても民間企業だろう。なぜ民間が、国に代わって医療機器を世に出す可否を判断できるのか」ーー登録認証機関という言葉に、最初はそう引っかかる人が多い。答えは、国があらかじめ評価の枠組みを定めているからである。

認証機関は、その枠に照らして適合を確かめる役目を担っている。登録認証機関とは、厚生労働大臣の登録を受け、指定高度管理医療機器等の基準適合性を認証する第三者機関である。対象は、厚生労働大臣が認証基準を定めて指定した高度管理医療機器、管理医療機器及び体外診断用医薬品であり、法律上これらを「指定高度管理医療機器等」と呼ぶ。

認証基準では、対象となる一般的名称、使用目的又は効果、既存品目との同等性を評価する主要項目などが示され、基本要件基準への適合も求められる。評価には、基準に応じてJIS、IECその他の規格が用いられる。厚生労働大臣による承認についてPMDAが審査を担う仕組みに対し、認証対象品目では登録認証機関が基準適合性の認証を行うーー役割分担の仕組みである。

なお「国に代わって」という言い方は入門的な比喩であって、法的には、薬機法が登録認証機関を認証の主体として直接位置づけている。審査の中心にあるのは、申請品目が認証基準及び基本要件基準に適合していることの確認である。ただし、認証を得るにはそれだけでは足りない。製造販売業許可、製造所の登録、申請資料の適切性、そしてQMS(製造管理及び品質管理の方法)の基準適合性ーー薬機法上の他の要件も満たす必要があり、対象品目のQMS適合性調査も登録認証機関の業務に含まれる。

承認審査と比べれば、評価の枠組みがあらかじめ具体化されている点が認証の特徴である。線がある程度引かれている分、企業の側も何を準備すればよいかを見通しやすい。この予見可能性が第三者認証の利点である。

もっとも、単なるチェックリストの照合ではない。製品が認証基準の適用範囲に入るか、既存品目との同等性を示せるか、提出資料が十分かーーここには個別の技術的判断が入る。実際、指定高度管理医療機器では既存品目と実質的に同等でない場合、管理医療機器では形状、構造、原理、使用方法又は性能等が既存品目と明らかに異なる場合、その認証基準は適用されない。

審査期間も、申請内容、照会事項への対応、QMS調査の状況などに左右される。保証されるものではなく、比較的見通しを立てやすい、という程度に理解しておくのが安全である。

認証基準の有無と適用可能性は、自社製品の薬事ルートを見極める重要な手掛かりになる。認証基準が存在しても、自社製品の使用目的、構造、原理、使用方法又は性能がその適用範囲に入り、既存品目との同等性などを説明できなければ、第三者認証の対象にはならない。反対に、適用可能な認証基準が見つからない場合は、新規性が高い可能性だけでなく、一般的名称や使用目的の整理、基準の適用範囲を改めて確認し、厚生労働大臣の承認が必要となるかを検討する必要がある。認証基準は単なる品目一覧ではなく、自社製品が既存の評価枠組みに収まるかを判断する入口なのである。

そしてもう一点。認証機関は民間法人等であっても、薬機法に基づく登録、製造販売業者等からの独立性、能力、業務手順及び報告に関する要件を満たさなければならず、国及びPMDAによる監督・調査の対象となる。認証は厚生労働大臣の承認そのものではないが、法律に基づく製造販売のための手続であり、基準適合性を客観的な資料によって示せなければ認証は下りない。

「民間だから話が通じやすいだろう」という甘えは通用しない。ここでも問われるのは、決めたことをやっている、と記録で示せるかである。認証機関は取引の相手ではなく、公正な判定者なのだ。

登録認証機関は、国の関与を薄めるための抜け道ではなく、リスクに見合った審査を効率よく回すために設計された仕組みである。国が定めた基準と、登録認証機関が担う適合性の確認。この分業があるからこそ、基準という共通の物差しがあるからこそ、民間法人に委ねてなお安全が保たれるのである。

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